玉砕だった。惨敗だった。最悪だった。
ボーカルアンサンブルの本番を来週の日曜に控え、今日は最後の特別練習第1弾だった。13時から夜21時までの集中練習だった。家は11時半くらいに出る予定だった。
全く動くことができなかった。とりあえず欠席連絡はしたものの、動かぬ体で布団に寝転がったまま、悶々としつついつの間にか浅い眠りについていた。夢を見ていた。会社に復帰した夢だった。でも仕事の途中で家に帰ってしまっていた。「まだ完全じゃないんです」そんなことを言いながら。場面は会社から大学に移ったり高校に移ったり、最後は実家に移っていった。夢の中で退行催眠をかけられているようだった。
明日も八王子で昼夜練習だ。夜はメンバーが住んでいるマンションのクリスマスパーティーにゲスト出演する。行けるのだろうか。前回の練習の録音MDを聴いた限り、私はまだまだで、自分のせいでハーモニーが崩れているところがたくさんある。練習したいのだ。少しでも納得いく練習をしてから本番に臨みたいのだ。このままでは、本番の日も体が動くかわかったものじゃない。でもそれは許されないのだ。普通のコンサートとは違うのだ。ヴォーカルアンサンブルは、1人欠けることも許されないのだ。
本番まであと9日。奇跡は起きるであろうか。