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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

昨夜は珍しく消灯時間を過ぎても21:30くらいまで喫煙所で喋っていた。内容はアルコール依存症の怖さについて、だったと思う。昨日の夕方に入った患者さんが、抗酒剤を飲んでいるにも関わらず酒を飲んでぶっ倒れて入院になったので、「離脱症状が2~3日して起こるけど、すごいよ。大丈夫かな」とUさんは言う。暴れたりする人もいるそうなので、心配だ。

夜中にまた喘息が出て、かなり苦しかった。やはりこれはなんとかしなければ。内科のS先生はもうあてにならない。呼吸器系の病院に行って相談するか。朝は起床の放送、ではなくてN看護士の「朝ですよ~」という声で目が覚めたが、少しつらかった。

朝食後、8:00頃までベッドで横になる。あまり元気はない。オカリナを吹きに小山のピークへ行った。今日は尾崎豊の「I Love You」やドリカムの「Love Love Love」を吹く。だが、喉が痛くなってきて早々に引き上げてきた。病室に戻ると喉からひゅーひゅー音がする。Sさんが私を見て、「その喘息は絶対冷たい空気による生理的な反応でしょう」と言う。私もそう思うのだが、どうすればいいのだろうか。呼吸器系の専門医にかかった方がいいかなぁ。

外泊の用意をして、外泊届けをもらいに行く。薬をチェックして、ダミーの携帯とハンドヘルドPCのACアダプターを返してもらう。いつもと同じバスに乗る。今日もTさんと一緒だ。バスに乗ると、KさんとIさんが乗っていた。Tさんはパチンコに行くようで、Kさんは買い物、Iさんは荷物持ちをするというので3人とは駅で別れる。

ヴォーカルアンサンブルの練習に出て、いつものファミレスに寄って夕飯を食べて帰る途中である。今日はYちゃん以外の5人がそろって、5人で帰りのお茶に行った。久しぶりかもしれない。今は電車の中だ。前回ほど疲れを感じていない。家に帰ってから疲れが出るかなあ。この分だと、帰ってからも、明日の朝も、先週よりも調子はよさそうな感じがする。

19:30頃帰ってきたが、あまり疲れは感じない。山岳会の名簿の更新をやった後、いろいろ調べごとをしていたら、わあもう22:00だ。あわてて眠剤を飲む。早く寝なきゃ。生活のリズムを崩すといかん。

目が覚めて時計を見ると4:30だった。その後は5:00過ぎには目が覚めたが、結局5:30に起床。ホールに出てきた。昨日から早起きだ。眠剤の効果が薄れてきたのか。

メールチェックをするとHさんから「病院で知り合った男の子とメールのやり取りをしているのが夫にばれて、独身男性とのメールのやり取りが禁止になりました。残念ですがさようなら」とある。この「男の子」とは私のことではなくて内緒で会ったという男の子のことだろうと思うが、まあ夫としていはいい思いをしないだろう。しかたがないか。

日経コンピュータを軽く読んで特集記事を読み終えた後、昨日の夜受信したNさんへのメールの返事を書き始める。私のHPの掲示板で病気のことをカミングアウトしているが、その危険性について自分の意見を書いた。

今日は皮膚科通院だ。すでに先客が多く、私は12番目だった。おそらく地元の人たちだろうが、それにしてもみんな早いなあ。マイザーとリンデロンVGがきれているので、それも出してもらわなくては。診察では炎症が一番ひどい右足の太股を見せて、これはマイザーくらい塗らないといけないか聞いたが、リンデロンVG程度でいいと言う。

バスの時刻をエクセル表で調べ、なんとか9:30に乗れないかな、と頭の中で残り時間を計算する。会計を済ませ、数件離れた薬局に行って薬をもらう。残り5分で薬局を飛び出し、途中で銀行のATMでお金をおろして無事9:30のバスに乗れた。

病棟に戻ってすぐに体育館へ。9:50頃だったが、ちょうどドッヂボールが終わって休憩しているところだった。後半は、体育館の半分でバドミントンのネットを使ってビーチバレー、もう半分で卓球とバドミントンだった。私ははじめてビーチバレーをやったが、これはこれでなかなかおもしろい。途中足首をひねって痛かったので一度退場したが、すぐに痛みは取れてなんともなかったので再び加わった。向こう半分はしばらくバドミントンだけしてたが、いつの間にか誰もやらなくなって、みんな座ってのんびりしていた。

今日はとてもいい天気で、気温もけっこう高い。春の陽気だという。こんな日は暖房はいらないし、半袖でもいいくらいだ。昨日は卓球大会、今日も皮膚科に行ったのでオカリナを吹かなかった。散歩にでも行くか、と思って小山のピークに行き、オカリナを吹いて帰ってきた。

病室で日経コンピュータを読んだ後、日記を書いていると「今日の午後は園芸をやります」と放送がかかった。どうしようかなあと思っていると、看護婦が部屋に呼びに来た。入院したばかりの真夏にあった「園芸」はただの草むしりだったが、今日は花を植えるらしい。まあ、参加してみるか、と思って帽子をかぶり、ジャージを羽織って出ていった。

中庭の花壇にまずいろいろ蒔く。ちゃんとした園芸というのは私はやったことないが、結構めんどうくさいものだ。肥料やら油粕やらよくわからないが4種類くらい蒔いただろうか。大きな袋を私が担ぎ上げて、ご飯にふりかけをかけるようにまんべんなく蒔いていく。その後土を掘り返して混ぜ、まずパンジーの鉢を30個並べてみる。全体のバランスを見てちょうどいい具合に調整して、みんなでポットからはずしてスコップで土に植えた。その後、少し隔てたところに同じようにスノーボールを植えていく。きれいな花壇になった。今日はいい天気で園芸日和だった。「園芸」と言うと少々年寄りくさいような気がするが、「ガーデニング」と言うとすこしおしゃれな気もする。こうやって花を植えるというのは気持ちがいいもんだ。参加してよかった。作業棟で麻雀をやっていたS君やMさん、KSさんも合流して、S君がホースで水をあげる。そう言えばS君は夏にはよく花壇の水やりをやっていた。

T看護婦が自分のデジカメを持ってきて撮っていた。私も貸してもらって何枚か写した。CASIOのかなり初期のQV-200だ。36万画素だと言う。今ではおもちゃレベルでもそれくらいのデジカメがあるが、それでも当時は3万円以上したと言う。もうデジカメは買わず、今はスチールカメラで撮った写真をスキャナで取り込むらしい。

メールチェックすると、Nさんと会社の庶務の子からメールが来ている。Nさんからは「軽率だったので掲示板の書き込みは削除してください」とある。庶務の子からは、年末調整のための生損保の受取人を教えてほしい、とのことだ。手続きをいつも代わりにやってもらっていて申し訳ない。

O嬢から電話が入っている、ということでKさんから代わってもらって話をした。元気そうだ。カウンセリングは私と同じカウンセラーで、私がまだ「やっとカウンセリングに入ったところ」と言うと、O嬢もそんなもんだったと言う。「Oさん、話題をそらそうとしているでしょう」とか言われたりしたらしい。

夜、クイズミリオネアを見た。今日も1000万円の挑戦まで行った人がいたが、最終問題は不正解だった。まったくわからない問題だったら、もうドロップアウトして確実に750万取ればいいのに、と思うのだが、みんな1000万円に挑戦するなぁ。

テレビを見た後、病室に戻ってきた。これからメール書いて、その後就寝準備して寝よう。明日はヴォーカルアンサンブルの練習で外泊だ。

今日はちょっと早く、5:20に起きた。途中3回目が覚めた記憶があるが、1回目はどうせまだ夜中だろうと思って時計を見ずにそのまま寝た。2回目は時計を見ると、確か4:30だった。3回目は、不思議なことに4:20だった。ありゃりゃ、おかしいな。-10分寝てしまった。ではなくて、最初に時計を見たときに見間違えたのか、「時計を見た」という夢を見たのだろうか。久々にこの時間に起きてくる。TMさんが暗い中で何かを書いている。「目を悪くしますよ」と言うと「大丈夫」と答えた。喫煙所ではKさんがイヤホンをつけながらかたまっている。さすがに寒い。

メールチェックする。Hさんからメールが来ている。それから、掲示板に書き込みがあったことがメールで通知されている。自分自身もアクセスしていない枯れたページだが、Nさんが「勇気を出して見てみました」と書き込んでいる。自分の病気のこととか書いているが、枯れたページとは言え、こんな公のページに書き込むのは、本人大丈夫なのだろうか。Nさんには「そんなこと掲示板に書いて大丈夫?」とメールを書く。

喫煙所でKさんと話をする。アルコール依存症についていろいろ話を聞く。自分の中に「治そう」という気持ちと「飲みたい」という気持ちが同居していて、それは比例するそうだ。なかなか難しい。

今日は卓球大会だ。普段なら散歩に行くが、今朝は卓球台を出してきて朝練する。メンバーを確認し、試合に備える。

卓球大会はけっこう盛大に盛り上がった。運動会のときのように応援団も盛り上がっていた。結果はうちの病棟が優勝した。AブロックとBブロックで4病棟ごとに分かれ、ブロックでの総当たり戦のあと、各ブロックの優勝チーム同士で決勝戦をする。うちはブロック内の試合はパーフェクトで、全試合5-0で勝った。決勝での試合も4-1で勝った。通算で、20試合中19勝1敗だった。圧勝だった。みんな盛り上がった。閉会式では私が表彰状を受け取り、Kおばあさんがトロフィーを受け取った。優勝の賞品としてポインセチアの花を病棟がもらった。こんなたいしたことのない試合でも、本番では少しどきどきした。もっと本番慣れしなくては。ただ、やり出すと集中できたのでよかった。私の相手は、最初のアルコール病棟Aのときだけ変な回転をかけてくるので少し手こずったが、相手のミスを待つ作戦に切り替えてからは楽勝だった。閉鎖病棟との試合は、ものすごく素人の女の子が出てきたので、優しく相手してあげたが11-1の圧勝だった。デイケアCは相手はやる気満々だったが、向こうがミスを連発して楽勝だった。決勝でのデイケアAの相手は、あまりたいしたことなかったが、あまり味気ないので大人げないがドライブやスマッシュを打ってしまった。11-0での圧勝だった。個人的には満足だ。

卓球大会で優勝したことをMちゃんにメールで書き、その後にHさんへの返事を書いている途中で昼食になった。昼食後、卓球大会に応援に来てくれたうちの病棟OGのY子さん、S美さんを交えてしばらく話をする。Y子さんのことはよく噂に聞いていたが、とてもノリのいい女の子だ。私とはすれ違いで退院していったそうだ。S美さんとは数日間だけ重なっていたが、彼女は私のことは覚えていなかった。

病室に戻ってHさんへの返事の続きを書き、朝に書いて送信していなかったNさんのメールとMちゃんへのメール、あわせて3通を送信した。同時に受信したメールにNさんからのものがあって「掲示板に書き込みました」と書いてあり、先日送ったメールの返事を職場から送ってきているようだ。私は「プロバイダ宛に送ったメールと入れ違いになりました」と前置きを書いて、職場とプロバイダ両方に返事を書く。ACに関する質問があったので、できるだけかいつまんで解説した。

その後「『心の病』の精神医学」を読み進める。なかなかおもしろい。入浴の順番までずっと読んでいたが、第7章の「境目にいる人達」に出てくる「ボーダーライン」という症状名は聞き慣れない言葉だった。が、どうやら読んでいくと「境界性人格障害」のことらしい。DSM-IVでの「ボーダーラインの判定基準」が載っている。この症例を見ているとかなり激しい患者らしい。

16:00からリラックス体操&自律訓練法をやった後、メールを書いている途中で夕食になった。明日はTMさんが退院するので挨拶していた。「仲間に巡り会えて本当によかったです。仲間に支えられました」そう言うTMさんは退院したら離婚が待っているという。本当に切ない。

夜は喫煙所で長々と話し込んでしまった。相手はNちゃんとKGさん。人との接し方やいろんな悩みの対処法など、いろいろな話をした。Nちゃんは17歳とは思えないほど話すことがしっかりしている。私がここ数年かかって悟ったようなことをすでに達観している。何かを乗り越えた時にそういう「ものの考え方」は成長するのだろうか。年齢に関係なく。

その後は19:00過ぎから「『心の悩み』の精神医学」を読みすすめ、19:40過ぎに読み終える。なかなかおもしろかった。やはりこの人の書き口は人をひきつけるものがある。具体的な症例もおもしろかったが、終章の「『心の悩み外来』から見た現代」の章はとてもおもしろかった。今まで読んだ本になかったような視点からいろいろなことが書いてある。「心理と医学の多軸診断」には思わずうなずいてしまったが、果たしてこの多軸診断をどれだけの精神科で採り入れているのだろうか。心理のわからない医者だけの病院などはまだまだあるのではないだろうか。「良い精神科医の判別法」もおもしろかった。混んでいる病院はそれだけいい医者がいるらしいが、それだけに一人の診察時間が短くなってしまうというジレンマがあるとのことだ。医者があわないと言って病院を転々とすることを「ドクター・ショッピング」というらしいが、それは3回までにしておいた方がいいなど、おもしろいことも書いてあった。

20:00からハモネプを見る。なかなかどうしてレベルが上がってきているような気がする。高校生でもなかなかやるもんだなぁ。いや、高校生だからこそできるのかもしれない。若さゆえ~てなもんかもしれない。今日はこれを書いて就寝準備をして、う~ん後は何をしようかな。気の向くままだ。

寝付きはよかった。昨日もCDはかけずに寝たが、その方がよさそうだ。これからもそうしよう。途中1回目が覚めて時計を見たが、確か3:20だったと思う。その後目が覚めたとき、なぜか「6時前だ」直感的にそう思った。時計を見ると5:50。そのまま「目覚めのヨーガ」を布団の中でやって、起きて洗面に行く。洗面している最中に起床のアナウンスが入った。

メールチェックすると相変わらず山岳会MLが多い。Hさんからメールが来ている。その他は、ヴォーカルアンサンブルのメンバー宛に昨日私が送ったメールの返事がTちゃんから来ている。Tちゃんはけっこう忙しいようだ。

朝食を挟んで「『うつ』を治す」を読み進める。ちょうど8:00くらいに「うつ病の心理的治療」の章を読み終わった。「認知療法」について詳しく読んだのはこれがはじめてかもしれない。今まで読んだいろんな本に書いてあることとオーバーラップする面もあるが、系統立ててわかりやすく書いてある。しかし、これらも調子がいいときには「ふむふむ、なるほど」と思って理解できるが、調子が悪くなったときに「実践」できるか、それがやはり難しいと思う。日頃からそういう「認知」に関する自分の意識をコントロールする癖をつけておかないと、いざというときに、ここに書かれているようなものの考え方や解決法を実践するのは難しいだろう。しかし、調子がいいときはそういう「意識してコントロール」しなくてもたいがいのことはうまくいくので、そういう療法に対して訓練する、ということがおろそかになる。というか関心がなくなる。それはどんな療法にしろ、けっこう根本的な問題だと思うのだが。いったいどうすればいいのだろうか。

8:00からまたオカリナを吹きに行った。昨日と同じく小山のピークの日の当たる場所でしばらく吹いて、30分くらいで戻ってきた。これから作業棟へ行く準備をしよう。

ストレッチを入念にやった後、作業棟へ行く。体重はまた最初から62.4kgだ。最近体重の減り方のペースが速くなったような気がする。体力テストの結果はまあまあだった。一般トレーニングでは30分2セットとも200kcalを超えた。2回目は1回目よりも少ししか数値が落ちてない。持久力がついてきたのか、あるいはインターバルを取りすぎたのか。

昼の服薬後、Hさんに返事を書く。そのメールを送信すると同時に新規メールを受信すると、昨日Nさんに送ったメールの返事が来ていた。携帯で苦労してメールを打っているようだ。

昼食後、「『うつ』を治す」を読みすすめ、最後まで読んでしまった。最後の社会的治療に関する部分は、ぜひ職場の人やその他一般の人にも読んでほしい内容だ。これこそ「うつ病の人への接し方」を書いた内容だ。次々と本を読破しているが、また次は日経コンピュータに戻るとするか。雑誌も放っておくとどんどんたまるし。

13:30から患者懇談会。明日の卓球大会の説明があって、選手の発表がある。Kおばあさんは名前を呼ばれて「わたしゃ出ないよ~」と言っていたが、事前に話はされてなかったのだろうか。私は「冷蔵庫の掃除が途絶えていて、先週私が言ってやってもらったのですが、やはり毎週やった方がいいと思うんですけど」と言う意見を出した。「曜日についてはスタッフで検討します」とI看護婦が答えたら、Kさんが「この懇談会の後が手っ取り早いんじゃないですか」と発言する。I看護婦は、「案の一つとして検討します」と回答した。婦長さんがそれに続けて「共同の冷蔵庫なので、みんな自分一人の入れる分をきちんと考えてください。一人であまりにもたくさんのものを入れている患者様には個別にご注意しています」と付け加える。確かに先週冷蔵庫の掃除をやったら、「Tさんコーナー」ができていた。

15:00まで日経コンピュータの特集記事「ブロードバンドで『ASP』が現実解に!」を途中まで読む。入浴の後、あまり本を読む気がしなくなったので、トライトーンのアルバム1を聴きながら横になる。このCDを聴くのは久しぶりだ。本は気が向いたときに読めばいい。自分に強制する必要はない。今は気の向くままに過ごそう。

16:00の服薬後も、いつもならリラックス体操をするところだが、あまりやる気が出なくてこうやって日記を書いている。自律訓練法くらいはやっておくか。

結局自律訓練法はやらずに音楽をずっと聴いていた。夕食後も音楽を聴く。その後は何か本を読もうと本をどさっと取り出したところ、生命保険の約款が目に入ったので、またいろいろと見てみる。はたして保険はちゃんと降りるのかなあ。自分の保険証書を見直してみるが、よくわからないうちにいろいろ契約している。使えるときに使わないと損するので、きちんと内容は把握しておいた方がいいだろう。が、やはりよくわからんぞ。

夜、卓球を軽くやったが、今日は暖房が入って暑い暑い。頭がぼ~っとして集中力が欠ける。それにしてもドライブが中途半端だ。もっと思い切り振り抜けないものだろうか。やはり体勢に入るのが遅いので、手打ちになっているからだろう。

卓球は早めに切り上げて、病室に戻る。Sさん、S君と3人でしばらく喋った後、この間買った「『心の悩み』の精神医学」を読み始める。「はじめに」と目次を見ると、なかなかわかりやすそうに解説してありそうで、おもしろそうだ。実際に読み出すと、すごく書き口が柔らかい。と言うか、実際の症例をまず物語風に書いて読者の目を引き、わかりやすい解説に入る、という感じだ。この著者は「読み物の書き手」として非常に優れていると思う。

20:00になったのでいったん中断し、便通の回数を記入して帰ってきた。さて、今夜はこれの続きを読もう。

昨晩は結局寝る直前まで「閉鎖病棟」の続きを読んでいた。これからおもしろい展開になりそうだ、というところで就寝時間になった。昨日は音楽をかけないで寝てみた。おそらく自分にとってはかなり早く寝付いたような気がする。ぐっすり眠ったと思って目が覚めて、でもどうせまだ夜中だろうと思って時計をみると、案の定3:00だった。が、その後なかなかもう一度寝付けず、また時計を見ると3:20だった。アトピーがかゆかったのが気になったのも原因かもしれない。が、その後割とよく眠ったようで、夢を見た。大学の合唱団の先輩が出てきた。夢の中で時計を見ると4:00頃かなんかで「まだ寝てていいよ」誰かにそう言われたような気がする。が、その直後に本当に目が覚め、時計を見ると6:00ちょっと前。おお、もう起床時刻だと思って布団の中で「朝のヨーガ」をやっているうちにアナウンスが入った。結局1回しか中途覚醒がなかったことになる。寝付きもよかった。経過は良好だ。

今日はいい天気になるらしい。朝食前に洗濯をする。長い間洗っていなかったサマーセーターをやっと洗ったよ。こればっかり着ている。

おかしい、飯が食えない。食欲がない。昨日の夕食も半分残したのに、今日の朝食もぜんぜん食べる気がせず、ほとんど残してしまった。拒食モードに入ってしまったのだろうか。

朝食後、コーヒーをドリップしているときに、軽い鬱を感じてきた。やばいぞ、拒食の次は鬱か?でも軽い。なんとかやり過ごせそうだ。自分の状態をよく観察する。とりあえず動けるので、コーヒーを飲んで一服した後、洗濯物を干しにいく。今日はいい天気になるそうだ。鬱の気分はいつの間にか消えていた。

その足でオカリナを吹きに散歩に出る。音楽堂へいっぺん行ってみたが、日陰なので寒い。日の当たる場所で吹きたいと思い、この小山のピークに行ってみた。うん、ちょうどいい具合に日が射しているので、そこで吹いた。太陽の光を浴びていると今度は暑くなってきたので、上に着ていたフリースを脱いでベンチにかけた。コンサートのレパの他、適当にいろいろ吹いた。宋次郎のCDに入っている曲をやってみようと思うのだが、どうもいまいち覚えていないのが多い。

病棟に戻ってくると8:20。すっかり鬱は消えていて、元気が出てきている。自分で自分を癒やすためにオカリナを吹くこと、散歩という軽い運動をしたこと、日光にあたることなど、すべてが回復の方向のためにいい要素として働いたのだろう。洗濯物を干す、というのも精神的に気持ちのいい行為だったかもしれない。

入念にストレッチを行って作業棟に行く。飯を食ってないせいだろう、最初から体重は62.4kgしかなかった。体力テストの結果は、まあ今までにしては普通だが、最近の昇り調子を考えるとやや不満。だが50→75→115と負荷があがっていったからいいか。最初の1セットを漕いでいる途中にMちゃんが来た。先週は調子が悪くて休んだらしい。今日も診察を済ませてきたが、作業療法はやらないらしい。

10分のインターバルの間にMちゃんと話した。12/1にKさんと会うらしい。冷やかしメールを送ってあげるよ、そう言ったら送って送って、と言う。彼女は恋愛依存症の傾向を医者から指摘されていて、なんとKさんと二人でカウンセリングを受けるそうだ。カウンセラーが二人の話を聞いて、問題がないかどうか判断するのだろうか。彼女は男性とデートすることも医者から禁止されている。が、12/1に会うことは医者には言っているそうだ。

病棟に戻って一服していると主治医に呼ばれた。外泊したときの状態を報告し、今までほど状態は悪くならなかったこと、夜もちゃんと眠れたことを話した。アトピーがひどくならなかったことや、昨晩や今朝食欲がなかったこと、今朝少し鬱が入ったことも話した。今週の金曜日もまた練習があるので外泊してみたい、と言うと、いい調子で来ているので試してみてください、と言われた。食欲は落ちていたけど、作業療法でエアロバイクを漕いだらおなかがすいてきたので、多分大丈夫です、と話しておいた。その通り、昼食はちゃんと食べることができた。

昼からは日経コンピュータを読み、その後入浴。そしてすぐにカウンセリングに行った。ようやく「カウンセリング」の域に入ってきた。前回までは自分のことを時系列に話すだけだった。今日はさっそく話があちこちに飛んだ。話は最初「最初は明らかな原因があって鬱状態になったんですよね」「躁の状態と鬱の状態があって波が激しいんですよね」と前回まで話したことをカウンセラーが確認する。そして「自分ではどうしたいと思っていますか」と尋ねてくる。私は「普通に社会生活が送れて、ちゃんと会社にも行けるようになりたい」「波の振幅を通常のレベルまで下げたい」と答える。それは同じことですか、と聞かれたので、結局は同じことだと思いますと答えた。

そこから話は発散していく。躁状態は自分は病識がないが、鬱状態ではある。鬱に入りそうな兆候は自分でわかり、それが軽いときには持ち上げる方法も自分なりにわかってきている、ということを話す。その話の続きで、外泊時に鬱状態になっていたのが、今回の外泊ではそんなにひどくなかったことを話し、外泊して鬱になるのが散らかった自分の部屋が原因だと思ったこと、それで毎週少しずつ外出して家に帰っては決めた範囲だけ片づけること、それは掃除もやり出すと止まらないから、ということなどを話した。

カウンセラーによると、それは「テクニック」に過ぎない、ということだそうだ。問題を分割してステップを区切って対処するテクニックであり、「なぜ散らかった部屋で鬱になるのか」そこに踏み込んだものではない、そう言う。そういう散らかった自分に対して罪悪感を持っているのではないか、それで鬱が出るのではないか、そうカウンセラーは言った。それから、やり出すと止まらない、そういうのは強迫観念があるということ、カウンセラーはそう言った。「なぜ、自分がそういう状態になるのか」ここが根本らしい。そういう散らかった部屋、それを自分自身が許す必要がある、そうも言った。受け入れることが必要だと。

うちの会社が忙しい会社だということは何となくカウンセラーは知っていて、なぜ他の人は病気にならないのに、あなたは病気になったのか、そういうことを言われた。私は、なぜ他の人が病気にならないのか不思議なくらいだ、と言った。他の人は「仕事以外」での時間の使い方が違うのかもしれません、そう先生が言ったとき、私は「そう思います」と答えた。私はオフの日も趣味にどっぷりはまってしまっていて、依存症の傾向がある、と私が言うと、「はまる」と「依存症」とは違うと言われた。

あとは何を話したっけな。自分が問題と思っているのは、一人で抱え込むこと。100%を求めてしまうこと。それは会社の産業カウンセラーとのカウンセリングを通じてわかってきた、そういうことを話した。その中で「あせる」と言うのがキーワードとして出てきた。とにかくいろんな局面で私は「あせる」傾向がある。それをカウンセラーは重要視したようだ。「あせる」と「急ぐ」は違います、と言う。「急ぐ」ではないんですね、そう言うので、「急ぐ」のではないんです、「あせる」んです、と答える。急ぐことは別に悪いことではない。それはものごとをスピーディーにこなすことに過ぎないから。しかし、「あせる」のは心理的な問題、つまり感情の問題であるという。なぜその「あせる」心が出てくるのか、そこが問題だという。

その辺で16:00になって今日のカウンセリングは終わった。そう、なぜあせるのだろう。自分は最初入院していたときあせっていた、3ヶ月くらいで退院するつもりだった、しかし、1ヶ月半か2ヶ月くらい過ぎたときに、とてもそれじゃすまないと思って長期戦を覚悟したとき、不思議と腹がすわってあせりが消えていった、そういう話をすると、「期限をなくす、というのもまたテクニックなんだよね」そう言う。そういうテクニックもまた必要ではあるが、根本的な解決ではない。会社に戻れば「期限をなくす」なんてことはできない。その中で「一人で抱え込む」そして「あせる」ことがないようにするにためには、どうすればいいのだろう。それはこれからの課題だ。カウンセリングを続けていって、その答えは見えてくるだろうか。

病棟に戻ったらTMさんが外泊から戻ってきていたので、喫煙所で話をする。生保は会社によって厳しいチェックが入ることもあり、家族の病歴まで調べたりするとか、些細なことで告知義務違反にするような話を聞いてびびる。自分は○○生命だというと、○○生命なら大丈夫じゃない?、と言う。そういうせこいチェックを入れてくるのは、小さなつぶれそうなところだとか。厳密に言えば私が鬱の症状が出たのは入院特約を契約する前だ。しかし、その時は病気なのかなんなのか、自分でもわからなかった。鬱が再発してから通院しだしたのは契約をしてから8ヶ月以上は経っている。その8ヶ月、というのをどう判断するのだろうか。入院ははじめてだが、当然通院歴を調べるだろう。下手するとそこでチェックが入るかもしれないが、なんとかなると思う。医者は全面的に味方をしてくれると言う。

夕食後、「閉鎖病棟」の続きを読み出し、19:00過ぎに読み終わった。こういう類の小説は久しぶりに読んだかもしれない。舞台が精神病院というだけだが、精神科の医師が書いただけあって、精神科の患者がいたってまともで、普通の人と何ら変わりのないことがわかる。最後の解説には私と同じ意見、「犯罪があったときに、精神科の通院歴があって、という報道がされるのは偏見を助長する」ということが書いてあった。

コーヒーをいれて一服した後、今度は一昨日買った「『うつ』を治す」を読み始める。目次を眺めると、今まで読んだ本とは違って、「心理的治療」「社会的治療」に関する章がある。なかなかよさそうな本だ。「はじめに」を読んでいると、「うつ病の人はまじめで几帳面な性格の人が多いので、最初から順番に読もうとすると思いますが、そうではなくて、目次を見て自分に役立ちそうだと思ったところから読んでください」といきなり釘をさされている。う~むむむ、お見通しという感じだ。では「心理的治療」から読もうかと思ったが、やはり最初から読んでしまう。

読んでいくと、この間の「図説 精神医学入門」でも思ったが、やはり私は双極性障害に分類されるような気がする。「躁におけるエピソード」にはいくつも該当する。読んでいる途中で20:00をまわったので、便通の回数だけ記入してまた戻ってきた。とりあえずいったん就寝準備をしてから、寝るまでこの本を読むとしよう。