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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

カテゴリー:メンタルヘルス

また昨日も寝付きは悪かった。寝付けなくて時計を見ると22:00だった記憶がある。なんで寝付きが悪くなってしまったのかな。夜中はけっこうよく眠ったと思うが、何回か半分目を覚まして、また布団が1枚はがれてるな、と思って直したりした。5:30頃に目が覚めて、うつらうつらの状態だったが、伸びをして起きると6:00ちょっと前だった。

洗面をすませて着替えていると「脈を計りますので後で来てください」と言う。着替え終わってから計りに行くと、脈拍は80くらいだった。おんや~、朝一番は低いのか。それから上がっていくのかなあ。看護婦は「気にしない方がいいと思いますよ」と言う。「運動とか少し体を動かすと、上がったりするのは当たり前だから」いや、当たり前だけど、エアロバイクにまたがってしばらくじっとしてても下がらないし、昼間に自分で計っても100を超えてるんだけどなあ。なんか納得いかない。そういやジムに通ってた頃は、ストレッチしてエアロバイクやろうとしたときでも78とか80台とかだったけど、起きたばかりで80というのはやはり自分としては高い。

朝食後、昨日珍しくアルコール科の開放病棟から移ってきた患者からいろいろと話を聞く。アルコール科はいろいろとプログラムがあってスケジュールがびっしり埋まっていて忙しいらしい。その代わり夜は22:00まで起きていてもよかったり、入浴日以外でもシャワーは時間内なら自由に浴びてもいいなど、プログラムの時間外での行動は自由度がここよりも高いようだ。病棟内に患者で構成する自治会や班があって、ミーティングなどを毎日やっているらしい。精神科とはかなり様子が違って「脱アルコール」のために厳しく自己管理ができるようになるための訓練、という感じがする。「半分刑務所ですけど」彼はそう言ったが、聞いていると確かにそれに近いものがある。

さっさとシーツ交換を済ませ、オカリナを吹きに行く。今日は誰にも会わなかった。いつものレパの他、30分くらい自分の好き勝手に吹いたりビートルズのナンバーなんかを吹いた。

病棟に戻ってくる。どうもまた風邪っぽい。咳が出てきたし、鼻もつまってる。やばいなあ。病棟でも風邪がはやってるので、うつったのだろうか。風邪ひいてばっかりだと嫌だなあ。

看護婦のSさんが来て、昨日I看護士に言われた「今日10:00の件」をもう一度伝えに来た。どうやらカウンセリングでなくて、心理テストらしい。何をやるのかちょっとどきどきわくわくだ。

「環境整備」で雑巾掛け。うっかり窓のサンに手を出してしまったのが運の尽き、またまたやり出すと止まらない。うわ~ん、いくらやっても細かいところが気になるよう。婦長さんが来て「やり出すと止まらないんですよ」そう言うと「じゃあ、私がやめてって言うことにするから、やめていいですよ」そう言われてやっとやめられた。自分ではやめられない、というのは依存症になりやすい性格を如実に現しているのだろう。

10:00から心理検査、ということで指定されたいつものカウンセリングの場所に行ってみると、いつものカウンセラーでなく女性の心理士が現れ、ロールシャッハテストをやった。なんと3時間半もかかった。10枚のカードがあるのだが、それを見て「何に見えるか」と言うのを自由に言っていく。1枚のカードにつき10個くらいは答えただろうか。10枚全部答え終わった時点で11:10。

これで終わりかと思いきや、「では最初に戻って、なぜそう見えたのかを説明してください」と言う。うっひゃ~、覚えてるかな。というわけで一つ一つ説明していく。ほとんど覚えていたが、2つか3つ「何でそう見えたんだっけ?」と思い出せないものもあった。かなり細かく「どの部分がそう見えましたか」「なぜそう思ったのですか」というのを突っ込んで聞いてくるので、私も自分の思考プロセスを思い出しながら、どの部分がどう見えて、その結果こういうイメージを持ち、その次にここの部分がこう見えたので、全体としてこのようなイメージを持った、ということをできるだけ細かく説明していく。覚えている限りの思考のプロセスは説明した。最後まで説明したら、13:20だった。

それでやっと終わり、かと思ったら「次は自分の一番好きなカードを選んでください」と言う。その後は一番嫌いなカード、そして自分のイメージに合っていると思うカード、自分の母親のイメージのカード、父親のイメージのカードを選ばされた。全部理由を説明させられた。それが終わったら13:30だった。病棟に戻ってやっとメシにありつけた。普通は1時間しか食事はとって置いてもらえないが、心理検査を受けに行っていることは看護婦は知っているので、ちゃんととって置いてくれた。

昼食の後、入浴を挟んで日経コンピュータを読み、16:00からはリラックス体操と自律訓練法を行う。外泊中はやらなかったし、昨日は16:00からHさんと歌を歌いにいってやらなかったので、少し久しぶりだ。やると本当にリラックスして気持ちがいい。自律訓練法で休めた後、脈を計ってみる。84だった。うむ、異常ではないが自律訓練法をやった後にしてはやはり速いような気がする。

日経コンピュータを読み続ける。一冊読み終えて、バックログ、ではなかったバックナンバーを取り出して読む。小さな記事に目を通したところで、交代した看護婦が「お変わりありませんか」とまわってきた。隣のベッドのSさんがいきなり「看護婦さんはどうやってストレス発散しているんですか?」と尋ねる。その看護婦は「私の場合はね~、思い切り大きな音でエレクトーンを弾くことかな」なんて言っていた。なんか趣味を持つことは大事なのだろう。「いい意味でのめり込めるものがあるといいのかもね」その看護婦は言っていた。後からSさんに「なんで看護婦にストレス解消法を聞いたんですか?」と尋ねると、「いや、自分の担当看護婦だから」とのこと。私も自分の担当看護士に今度聞いてみようかな。看護婦もストレスのたまる職業だろう。三交代で時間も不規則だし、自律神経失調症になったりしないのだろうか。Wさんは以前看護婦でうつ病になってやめた人を知っているらしい。

Wさんは睡眠障害もすっかりよくなってもう退院のめどが立っているという話だ。Sさんが「退院の予定は決まったんですか?」と聞くと、Wさんは「いろいろあって女房と別居することになったので、今から家を探すんです。家が決まったら退院かな」と言っていた。Sさんは「悪いこと聞いちゃったなあ」と言って「自分も心配になってきた。よけい鬱になりそうだ」と言っている。独り身の私はそういう心配はないが、やはり所帯を持っているとそういう心配はどうしてもあるのかもしれない。実際に入院患者で離婚した人はものすごく多い。病気に対する理解がどうしても相手に足りないのか、理解はしてもやはりそうせざるを得ない選択をせまられる何かがあるのか。配偶者に「健康」を望むのは当然かもしれないが、病気だから別れる、と言うのは同じ病気を持つ人間としては聞いていてとてもせつない。

連絡会の後、昨日アルコール病棟から移ってきたQさんから魚のさばき方の話などを聞く。元は魚屋だったらしい。が、今は入れ墨を入れてなにやらどうも怪しい。

メールチェックすると、退院したKさんからメールが来ている。朝にも来ていて「今日、会社で面談して復職する日を決めます」とあったのだが、その結果「11/1から復職が決まりました」とある。「無理しないように用心してください」と返事を出した。

日経コンピュータ10/8号の特集記事「構造改革、待ったなし!」を読み始めた。読み始めた一番最初の「総論」のリードにいきなり「真面目なエンジニアほどうつ病など心の病に陥る」と書いてあって、お~いおいおい、と思った。やはりこの業界はそういう傾向があるのか。う~ん、深刻な問題だ。今から記事を読むところだが「構造改革」によって、そういう風に心の病にかかる人が少なくなるのだろうか。

読んでいるうちに20:00を過ぎた。便通の回数だけ記録してタバコを一服吸ってから病室に戻ってきた。ぼちぼち就寝準備をして、寝るまでまた続きを読もう。

なんだか最近寝付きが前よりも悪くなっているような気がする。昨日も1時間弱のCDを聴きながら眠りにつこうと思っていたのだが、寝付けないままCD1枚聴き終わってしまった。その後眠れたようだが、何時頃寝付いたのかはわからない。夜中はけっこうよく眠れて、一度布団がまた1枚横へ追いやられているのを直した記憶があるが、それ以外はずっと眠っていた。6:00ちょっと前にざわざわした気配で目を覚まし、うつらうつらの状態に起床の放送が入る。もっと寝ていたい、という気もしたが、少したってから伸びをしてから起きた。

朝食後、8:00過ぎにオカリナを吹きに音楽堂へ行くと、この間散歩道で会ったHさんに出会った。「お会いできるのを楽しみにしてたんですよ」そう彼女は言ってくれた。私がオカリナを何曲か吹いた後、彼女が持っている賛美歌集から一曲一緒に歌った。最初は私はベースを歌ったけど、その次はアルトを歌った。3度のハモリも楽しい。

その後、そこは虫が多いので、というので見晴らしのいい丘へ行って、また一緒に賛美歌を歌った。彼女は敬虔なクリスチャンらしい。一緒に歌ってくれる人が現れて、本当にうれしそうだ。「また一緒に歌いたいんですけど、お時間ありますか?」彼女がそう言うので、二人の予定を調整して16:00にまた会う約束をした。一緒に歌う友達ができて私も嬉しいが「ただでさえ他の患者と関わり合いにならない方がいいといわれているのに、他の病棟の人とまで関わり合いになっていいものだろうか」そういう懸念が頭をよぎる。

病棟に戻り、散歩前に洗濯機に放り込んでおいた洗濯物をあわてて干しに行く。その時点で9:10だったので、ストレッチは省略し、さっさと用意をして作業棟に行く。

作業棟でいつもの通り体力テストをし、一般トレーニングをする。テスト結果もトレーニング結果も悪くない。30分の消費カロリーはまた最高記録をマークした。最近は調子がいい。そう言えば今日は火曜日で、午前中に内科医が来るというのをやってる途中に思い出した。早めに切り上げて病棟に戻ろうと思い、今日は1セットですませる。

病棟に戻ると、ちょうど内科医が来ていて、別の患者が診察を受けていた。看護婦が私を見て、「ちょうど内科の先生が来ているので、ちょっと待っててください」と言うので、その間に汗を拭いて着替える。少し待って内科の医師と面接する。若手の女性の医師だ。ここしばらく脈拍がいつ計っても100を超えていることを話した。いつからかわからないが、作業療法を始めてエアロバイクで脈拍を計りだしてから気がついたこと、自分では動悸などの自覚症状はないこと、以前スポーツジムに通っていたときは平常時心拍数は80代だったこと、主治医や薬剤師も聞いてみたが薬の副作用の可能性は低いと言われたことなども話した。内科医によると、甲状腺ホルモンの病気でそういう症状が現れることがあるそうで、その検査をすることになった。検査と言っても血液検査なので、毎月やっているかと思いきや、そのデータに関しては入院時にしか取ってないらしい。入院時の検査データでは異常が見られなかったそうだ。次の血液検査のときにそのデータも一緒に取ることになった。

内科医との面接はナース室の奥の机でやったのだが、終わって帰ろうとしたときに、入り口の上にテレビがあって、保護室の様子が映し出されているのをみてびっくりした。入り口の真上なので外からは死角でなかなか気がつかないが、ナース室の中にいると保護室の中の様子が手に取るように見えるようになっている。なるほど、そこまで監視しているわけなのか。ここまで来たらプライバシーもへったくれもないが、そういう病院なのでしかたがないのだろう。

昼食後、外来の会計まで9月分の入院費を払いに行く。昼過ぎで外来の患者がいっぱいいて、どうもピークだったようだ。外来の患者優先のようで少し待たされた。聞けば窓口は16:30まで開いてるらしいので、次はすいている時間帯を狙っていこう。

その後は会計の帰りに売店で買ってきた週刊アスキーをざっと読んだ後、昨日から読みかけていた日経バイト9月号を読む。ブロードバンドの記事は途中で飽きてしまって、次の特集2「WORLD PC EXPO 2001 セキュリティ・スタジアム2001」を読む。WORLD PC EXPOにおいて、「セキュリティ・スタジアム」というのが繰り広げられたそうで、そのレポートなのだがとてもおもしろかった。

その後は連載記事をちょこちょこ読んだあと、15:00のシャワーの後に主治医と面談した。まず、はじめて2泊の外泊をしてさらに「試験を受ける」というストレスがかかるイベントを終えて、予想していたよりも調子を崩さなかったことを話し、今週末に歌の練習があるので、通常の生活におけるレベルの外泊をもう一度試してみたい、という言うと、ぜひ試してみてください、と言われた。それから朝起きるのがつらくて朝食の時間まで起きることができなかったことがあり、朝ぼ~っとしている、眠剤が残っているのではないか、という件も改めて話したが、薬はそのままにしてまだ様子を見ましょう、ということになった。確かに薬が残っているとすると、長期持続型のダルメートの薬効だろうが、カプセルで1錠だけ出ているこの薬をいきなり抜くというのは少し危険だろう。8時9時になってもどうしても起きられない、というわけでなく、普段はなんとか6時に起きることができているので、まあもう少し様子を見た方が良さそうだ、ということだ。

16:00の服薬のとき、I看護士からメモを渡された。カウンセラーからの伝言で、明日の10:00に来てくれと言う。毎週月曜日の15:00からで、昨日「では一週間後に」と話したばかりなのだが、なんだろう。急にキャンセルで空きができたから、その枠を私に割り当ててくれたのだろうか。確かに昨日は「私とその家族の話に聞く」予定が「家族の」だけで終わってしまったから。

服薬の後、朝に約束した通りHさんと会う。山の中の丘の上へ行って一緒に賛美歌を歌った。彼女は元アルトだということで、ソプラノを歌うと少し上の方が苦しそうだ。今まで一人で歌っていたので、歌いやすいキーで歌っていたのだろうが、私がピッチパイプを持っていって正しい音から歌い出すと、どうしても途中でピッチが下がってしまうようだった。私はベースを歌ったりアルトを歌ったりテノールまで歌ったり、同じ曲でもいろいろなパートであわせてみた。4人いればいいのに、と2人で話した。

何回か歌った後、お互いのことをいろいろ話した。彼女は私より5つ年下だが、私よりかなり年上の旦那がいるらしい。それを聞いて「私もまだ若い娘を狙うチャンスはあるかな?」なんて話すと、「じゅうぶんありますよ~」と言ってくれた。恋愛はどうなんですか、なんてそういう話になったりした。女の子も含めて友達は多いんだけどね~、なかなかうまくいかないんですよ。そういう話をしたりしてるうちに時間はあっという間に過ぎ、病棟へ戻った。

病棟への入り口で洗濯物を取り込んできたIさんとすれ違い「あ、俺も洗濯物干してたんだ」そう言ってあわてて彼女に別れを告げて取り込んできた。取り込んできたところで彼女は待っててくれて「湿っちゃってるんじゃないですか?」と聞いてきた。「うん、少し湿ってる」と言うと、「もっと日が照ってるときに取り込んだ方がいいんですよ」と教えてくれた。そうなんだ、家では乾燥機ばかり使っているもので、そういうことはちっとも知らなかった。今日なんかすごくいい天気だったから、お昼のうちに取り込んでおけばよかった。病棟に戻ってから30分だけ乾燥機で回した。

夕食後は連絡会まで日経バイトの記事を読んで、あらかた読み終わったので取っておきたい記事だけスクラップし、本体は捨てた。続いて日経コンピュータの最新号を読む。ところでなんだか鼻がぐずついてきた。咳も出てきたけど、また風邪か?やだなぁ。用心しなきゃ。

連絡会の後はずっと卓球をした。風邪っぽいのだが、汗をかいた方がいいかもなんて勝手に考えてやってしまった。明日になって風邪をひいてなければいいのだが。20:00になって卓球を終了し、パウダーシートで汗を拭き取る。それで今これを書いているが、まだ体が火照っている。体がクールダウンしてきたらスウェットを着て寝る準備をしようっと。

けっこうよく眠れた。夜中目が覚めることもなかった。だが、寝起きは悪かった。目が覚めると、7:30だったろうか。「けっこう寝たな」そう思いつつ、また寝てしまった。ゴミ回収車の音が聞こえてきた。しまった、またゴミを出しそこねた。そうやって朝起きれずに出し損ねたゴミの袋が2つもある。次の外泊のときには出せればいいが。そう思いつつまた寝てしまった。また強迫観念にかられた夢を見た。起きないといけないけど、えいやっと起きたと思ったら周りの景色が動かない。あれ、おかしいな、起きろ、起きろ、そう思っても目が覚めない。

結局9:30過ぎに起きて、買っておいた菓子パンを食べ、メールチェックなんぞやりつつ、この日記を書いている。いかん、また寝たくなってきた。いつものパターンだ。ここで寝てしまうと、そのまま鬱に入ってしまうのだ。なんとかふんばらねば。そうだ今日は会社に顔を出すのだ。メールサーバにたまっているであろうメールを吐き出させたいし、医療費の領収書も一部会社に置いてあるような記憶があるので取ってきたい。なんとかふんばらねば。

会社に行ってメールを受信する。200数十件あった。3ヶ月弱にしては少ないが、業務上のメールがなく、全社員同報や部門、部室同報などの連絡や通達などだからだろう。セキュリティ関連で、IEをVer5.5にアップデートしてくださいというメールがあったのでVerUpする。

同じ部室で本部長の秘書をやっている女性と昼食に行く。いろいろ最近の会社の状況など、話をする。うちの部室に新しく一人異動になってきた人がいるらしいが、まだ着任していないらしい。私が「まだまだかかりそうです」と上司に連絡したため、その補充のために異動になったのであろうか。昨日の試験の話などもした。久々に会社の近くのお気に入りのお店でおいしいパスタとパンをいただき、彼女と別れる。

あらかじめインターネットで調べておいた時間どおりに電車に乗り、一回乗り換えてまた電車に乗る。運良く座れたのでこれを今書いている。実はけっこう疲れている、というのが今になってじわじわわかってきた。やはり今朝鬱に入りそうだったのが影響しているのか、調子がいいとは言えないようだ。だが、予想していたほどではない。外泊する前は、試験で疲れ果てて次の日はもっと調子が悪くなることを予想していたのだが、だんだん慣れてきつつある、というところか。しかし、毎日仕事をする、というレベルにはまだまだほど遠い。

帰ってきて一服してから、すぐにカウンセリングに行く。今回は私や家族のことについてカウンセラーの方からいろいろ聞きます、ということだったが、家族の話だけで終わってしまった。「大変な家族ですねぇ」カウンセラーに言われてしまった。自分の家族、それも祖母にいたるまでいろいろ根ほり葉ほり聞かれて、それに一つ一つ答えて言ったり、抱えている問題点を話したりしたのだが、それにしてもこんなに問題だらけの家族も珍しいのではないか。

帰ってきてからゆっくりお風呂に入らせてもらい、部屋の人と話をしたりしているうちに夕食になった。夕食後、タバコを吸ってると、今頃ぐわ~っと疲れが出てきたような気がした。ゆっくり休もう。

夜は送られてきたばかりの日経バイト9月号の特集1「ブロードバンドのへき地をなくす」を途中まで読んだ。ADSLにしろFTTHにしろ、都心部や県庁所在地などはいいが、それ以外の地域への導入はなかなか困難なようだ。集合住宅、特にマンションにおける新しい線の引き込みについての記事はおもしろかった。「最後の関門は住民総会」とあるが、マンションの場合、住民の4分の3が賛成しなければ新しい線を引けないらしい。いろいろ工事が入るからで、住民の「共有物」である建物に新たに工事を入れるということは、その費用を管理費などから捻出する必要があり、インターネットを利用しない人にとってはちっともメリットがない。既設のマンションの住人で「インターネットを利用している」人が4分の3もいないのがほとんど、というのが現在の状況らしい。

19:30から、閉鎖病棟から戻ってきたS君と卓球をした。少し疲れていたが、神経の疲れとバランスを取るには適度に運動をした方がいい。少し汗をかいてきもちよかった。

20:00で卓球は終わり。私は着替えて日記を書いている。この後洗面をしてから、また記事の続きでも読もう。

あまりよく眠れなかったような気がする。寝付きは悪かった。1時間以上かかった。夜中も何回も目が覚めた。起きるのもつらかった。試験前日というプレッシャーはあまり感じなかったと思うが、アトピーでかゆかったのは一つの原因だろう。それ以外に、この部屋に戻ってくると、変な言い方だが「調子の悪かったころの自分を取り戻して」調子が悪くなってしまうような気がする。

家を出て、自宅の最寄り駅で電車を待っていると、私と同じ参考書を広げている人がいた。同じ試験を受ける人が近所にいたらしい。試験会場も同じだろうか。私が受ける会場はここから1時間半くらいかかる大学だ。もっと近くだといいのだが、受験者の絶対数が少ないので、そんなにたくさんの会場を設置できないのだろう。

3回乗り換えて、会場の最寄り駅まで行く電車に乗ると、同じ試験を受けるとおぼしき人がたくさんいて、みんな私の持っているのと同じ参考書や問題集を広げている。なんせ今回がはじめての試験なので、あまりたくさんの種類の参考書や問題集が出回っていない。みんな同じ教材で勉強しているようだ。

午前試験が終わり、さっさと途中退出して出てきた。外に出て、来る途中で買っておいたコンビニ弁当を食べる。試験内容は「情報システム利用者向け」の試験にしては技術的なものもあった。全体的なできとしては悪くない。勉強の成果は出ている。それほど疲れは感じなかった。

午後Iの試験が終わった。むちゃくちゃ疲れた。やはり記述式問題で90分集中力を持続させるのは非常に疲れる。参考書の解説によれば、午後Iの足切りボーダーも60%とあるが、それを超えただろうか?次の午後IIまで神経を休めよう。それにしても、問題のレベルはけっこう高いと思う。「情報システム利用者」の立場の人が受ける試験としては、かなりハイレベルなのではないだろうか。

午後II試験が終わって帰る途中である。帰りの電車で今これを書いている。午後IIも疲れた。疲労の度合いは午後Iよりかはましかもしれないが、解答はいまいち自信がない。一応ベストは尽くしたと思う。後は結果がどうであれ、悔いはない。なんとか最後まで集中力がもってくれてよかった。これからゆっくり神経を休めよう。今日は眠れるだろうか。昨日は睡眠はいまいちだった。寝るためには肉体的に疲労させた方がいいかもしれない。夜にジョギングでもしようか。

乗換駅に着いた。この近郊では一番大きなこのターミナルステーションは私の庭だ。安い牛丼のセットを食べ、ドラッグストアでシャンプーとリンスを買う。病院用の買い置きだ。買えるときに買っておこう。明日は15:00からカウンセリングなので、それまでに病院に戻らなければならない。会社にも寄る予定なので、ゆっくり買い物をしている時間はないかもしれない。さっきよりも疲れはとれて、人混みの中を歩いても別にストレスを感じない。

帰ってから自分が管理している、山岳会の会員専用サイトのアップをする。10月の運営委員会の議事録が出たのでアップしたのと、住所変更が1件あったので名簿も更新し、アップする。

やりながらテレビをつける。久々に「特命リサーチ200X」を見る。宮崎駿のアニメがなぜ人気があるのか、人間の認知の仕組みを科学的に解明して、より臨場感を視聴者に与えるテクニックが使われているためだという。この番組は「ばくぜんと感じていること」を科学的に解説してくれるので私はとても好きだ。入院して以来は一度も見てなかったが、それまではよく見ていたものだ。

なんだかんだやっているうちに21:00もとっくに過ぎた。シャワーも浴びたし眠剤も飲んだし家計簿もつけたし、そろそろ寝ようかな。今日は帰ってからも疲れが表に出なくてよかった。だんだん調子がよくなってきている証拠だろう。

今日も起床の放送で目が覚めたが、布団の中で「目覚めのヨーガ」もどきをやって起きることができた。いろいろなやり方で伸びをするのは気持ちがいい。起きるまで一回も目が覚めなかったわけではなく、何回かうつらうつらだけど「まだ朝じゃないのか。夜は長いな」と思った記憶がある。だが、熟睡はしているようだ。

ベッドで横になった後、いつもより少し遅い時間に散歩に行った。音楽堂へ行く途中の山道で、一人の同年代の女性とすれ違って、すれ違ったあと、後ろから「ひょっとして、これから笛を吹きに行くんですか?」と声をかけられた。立ち止まってしばらく彼女と話をした。どうやら、この間話をした女性と同じ病棟の患者で、彼女から「オカリナ吹いている人がいるよ」と聞いて、はじめてこの山の散歩道に来てみたらしい。今日は私がいつもより遅い時間に来たのですれ違いになったようだ。彼女も先日の女性と同じくフルートをやっているらしく「フルート持ってきたかったんですけど『そんな高価なものは看護婦も預かれません』と言われてあきらめたんです」と言った。彼女もオカリナをやってみたいと思っていたらしく、メーカーとかどこで売ってるとか、種類はどうだとかいろいろ聞いていった。さらに歌もやっていたらしく、賛美歌が好きでクリスチャンになったそうだ。今日は賛美歌を歌って帰ってきてところらしい。「今度一緒に歌いましょう。ハモりますから」そう約束して彼女と別れた。他の病棟との患者、しかも音楽仲間と知り合えてとても嬉しい。

散歩から戻ってきて、外出する。バス亭から電車の途中の駅までずっとE氏と一緒で、はじめてじっくり話をした。E氏はタバコを吸わないので、あまり話をしなかったが、一人で自分の席に座って何かしていると、いろんな人、特に高齢の女性から相談を持ちかけられことが多いという。相談されても、自分は医者でもないしカウンセラーでもないし、下手なことは言えないけど、話しかけられて無視するわけにもいかず、「もう死にたいんです」とか言う人に「まあ、そんなこと言わずに」みたいな形で励ましたら、後で泣いているのを見てこっちも困る、などと言っていた。できれば他の人とは関わりたくないのだが、向こうから話しかけられるので困っているらしい。確かに、なんとなく頼りになりそうな男性で、喫煙所で群れている連中とは違っていつも一人でいるので、何か「マンツーマン」で話をしたいと思っている人にとっては格好の標的かもしれない。

E氏もS君の見方は我々と同じだった。彼はずばり、「彼は仮病じゃないのか?」と言ってのけた。とにかく甘えている。やはり彼もそう見ていた。我々もあまり言わなかったけど、彼が閉鎖病棟に移ってから実はみんなそう思っていたことがわかった、という話をすると、さもありなん、という感じだった。

乗換駅の近くの本屋で目当ての「企業を守るセキュリティポリシーとリスク評価」をゲットし、ついでに目についた「還付金取得のための平成13年版医療費明細一覧表」も買ってきた。税務署へ提出する書類を整理するために便利そうなものだ。

家に帰ってきて、しばらくは気になるところの埃を掃除したりして雑事をし、マンションの向かいの中華屋で昼食を摂った後、買ってきた本を読み出す。どうもベッドで勉強する癖がついてしまったのか、座ってだと落ち着かず、ベッドで寝転がって読み出した。

と、いつの間にか寝てしまった。う~ん、こりゃいかん。15:00くらいまで寝てしまっただろうか。いかんいかん。今度は座って読み出す。17:00くらいに中断してコンビニへ行き、弁当と明日の朝食を買ってきて、帰ってから弁当を食べて、この日記を書いている。この後はこの本を読み続けよう。

それにしてもかゆい。どうも前の外泊やその前の外泊でアトピーや蕁麻疹が出たのは、この部屋が埃だらけのせいのようだ。見えるところはちょこちょこと掃除機をかけているが、なんせ散らかっていて細かいところや見えないところが多い。見えないところからの埃が舞っているのだろう。環境のいいところでずっと生活していたため、敏感になっているようだ。今日もお尻や腕、太股などでアトピーがひどくなった。空気清浄機を買った方がいいかもしれない。

もうすぐ21:00だ。リズムを崩さないように眠剤を飲んで寝るとしよう。