今日は忙しい。なんせ、女子バレーの試合と、サッカー日本代表の試合があるのだ。一応、番組表では時間はぎりぎりかぶってないが、バレーが最大1時間延長なので、サッカーは録画しながら追っかけ再生で観ることになるだろう。
今週開幕したグラチャンバレー(バレーボールワールドグランプリチャンピオンズカップ←長いよ)は、今週は女子で、来週は男子。6カ国の総当り戦で、かなりの短期決戦である。我らが火の鳥NIPPONは、今のところ2勝1敗。ロシアに勝てたのは大きい。今日のドミニカ共和国に勝てばメダル確定だが、これがまた強敵だ。明日のブラジルに勝てる確率はかなり低いので、今日が正念場だろう。
火の鳥NIPPONの新戦術「MB1」がおもしろい。普通はコート内のメンバーは、セッター、ミドルブロッカー(MB)2人、ウィングスパイカー3人(WS)で、MBの2人は対角にいる。常に前衛にMBが一人いて、後衛に回ったMBはリベロと交代する。
しかし、眞鍋監督はこの大会からMBを1人だけにして、WSを4人入れるという新しい戦術を試みている。いつもはMBが入る所に1人WSが入るのだ。スパイカーが増えた分、相手はブロックを絞りにくくなる。サーブレシーブが多少乱れても、4人のうち誰かに上げればいい。
どうやら眞鍋監督は、以前から「サーブ、サーブレシーブ、ディグ(スパイクレシーブ)でそれぞれ世界一になる」という目標を掲げていたのに、それを軌道修正したようだ。MBを1人にするということは、MBが後衛に回った時にはセンター攻撃が使えない。Aパスが返っても、相手は速攻を警戒する必要がなくなるのだ。そういうデメリットよりも、スパイカーが増えるメリットを選択した戦術、ということなのだろう。
おもしろいのが、本来MBが入るポジションのWSの攻撃で、今回の大会では迫田選手である。迫田選手が前衛にいるとき、フロントからいったんバックに下がり、走りこんでバックアタックのようにスパイクを打つ。バックアタックのようだが、前衛のローテーションだから、アタックラインを踏込してもかまわない。
コーチ陣はこの戦術を「スコーピオン」と名づけた。サソリのシッポのように後ろに下がり、そこから放たれる毒針のごとく、一撃で相手を仕留める、ということらしい。
初戦のロシア戦では、これが面白いように決まった。この戦術にロシアの選手は混乱し、審判さえも最初はわからなくて誤審した。アタックラインを踏み込した迫田選手を後衛の選手と勘違いしてファウル扱いしたのだ。キャプテン木村が説明して審判はすぐに理解したが、ロシアの選手は理解できず、審判に抗議をしていたりした。最後までその攻撃に戸惑っていたようだ。
しかし、目先を変えた戦術は、最初は相手が面食らってうまくいくかもしれないが、すぐに研究されて対応される。いつまでこの戦術が通用するだろうか。ダイナミックに試合中にメンバー交代し、戦術を変えたりするとおもしろいだろうが、選手にはかなり高度な技術が要求される。
ああ、サッカーのこともいろいろ書きたかったが、長くなったのでもう省略。最近同じパターンで負け続けているのに、同じことばかり繰り返している。ザッケローニ監督の解任論もあちこちで聞く。今日の試合では、何かが変わるだろうか。