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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2013年10月29日

昨日、手術を終えたチューブだらけの妻は、見ていて痛々しかった。

麻酔から覚めて、はっきりと会話はできるものの、口には酸素マスク、左手には点滴、右手の指には心拍数を測定するクリップ?みたいなやつ、右腕には血圧を測定するカフ、尿道カテーテル、体の左からはドレーン、体の後ろからは硬膜外麻酔の管、という状態。横には、ドラマなどでよく見るモニタ。

 

何かのモニター

 (医師の許可を得ずにデジカメでこっそり撮影)

 

それが、今日の昼に行ってみたら、なんとほとんどの管が取れていて、もう普通にご飯を食べて、普通に話しているではないか。なんて回復が早いんだ。昨日手術したばかりなのに。しばらく話をしたり、売店までパシリに行ったりして過ごす。

 

その後、体につながっている機械(形状からして24時間心電図かな?)も外され、そしてドレーンも外された。これで妻は自由の身になり、点滴をカラカラと押して自由自在に動き回れるようになった。早ければ今週末には退院できそうだという話。

 

それにしても、昨日手術したばかりだぞ。全身麻酔で肺の一部を切除だぞ。それが、たった1日で歩き回れるようになるとは、今どきの医学はすごいな。看護師さんは、普通はドレーンが取れるのに2~3日かかるのに、早いですね、と言っていた。多分切除した部分が小さかったからだろう、とのこと。

 

ところで、昨日の手術後に、執刀した女医さん(ここ重要)が切除した検体を見せながら結果を説明してくれた。これ、検体を見せてくれる(見せられる)ということを知らなかったら、びっくりするかもなあ。なんせ、もろ臓器だから。それも記録としてデジカメで撮影しておいたが、さすがにグロいからここには載せない。

それで摘出した病変だが、見たところ腫瘍ではなかったとのこと。最初は咳が止まらずにクリニックに行ったという経緯なので、リンパが腫れて、その炎症の跡がCTに影として写った可能性が高いとか。(うろ覚えなので、ちょっと違うかも。)もちろん病理検査には出すが、ほぼ大丈夫そうだ。よかったよかった。

 

それにしても、この3日間くらいフル活動だった。ちょっと休まなくては、自分の体ももたない。(と言いながらこんな日記を書いている)

先週までかなり調子が悪かった自分。
運良く、日曜日の朝から調子が良くなった。天気が良くなったのも関係あるだろうし、朝から肉体労働をしたのも良かったのかもしれない。

一昨日の日曜日は、朝7時半から月に1回の団地周りの草刈りの日だった。朝起きれるか不安だったが、ギリギリセーフ。これが結構な肉体労働なのだ。だんだん腰が痛くなってくるのが早くなってきて、ちょっとやばいかも。

 

【日曜日の出来事】

  • 団地草刈り(1時間半)
  • 朝食(トースト、牛乳、サラダ)
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • 洗濯物を干す
  • 布団を干す
  • 洗い物をする
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • 日記を書く
  • ぼ~っとする。
  • 昼食を食べる
    (近所の児童公園でバザー&出店をやっていたので、そこで済ませた)
  • 一日分の薬をピルケースにまとめる。
    30錠くらい飲んでいるので、これをやっておかないと後が大変)
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • お買い物に行く
  • 洗濯物を取り込む
  • 布団を取り込む
  • 洗濯物をたたむ
  • ぼ~っとする。
  • ゲームをする
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • ぼ~っとする
  • 夕食のカレーともやしの和え物を作る。
  • 夕食を食べる(カレー、もやしの和え物、冷や奴)
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • ぼ~っとする
  • 洗い物をする
  • 次の日が資源集団回収日なので、紙ゴミをまとめる
    (普通の紙ゴミ、新聞・チラシ類(ホッチキスがないもの)、雑誌類、牛乳パック、ダンボールを仕分けてそれぞれ紙ひもでくくる)
  • 次の日がプラの日なので、プラゴミをまとめる
  • 中国のサイバー攻撃と戦う
  • 布団を敷く
  • 風呂は面倒なのでシャワーで済ます
  • 家中のタオルを取り替えて、バスマットと一緒に洗濯機へ

 

なんだかんだ、すげー忙しかったような気がする。一つ一つの家事は、それほどたいしたことないし、紙ゴミをまとめるのは毎週自分の役割である。しかし、普段はちょこちょことしかお手伝いしてないので、全部自分でやってみると、妙に気疲れしてしまった。

特に大変なのがお買い物。妻と一緒にお買い物にはよく行っているのだが、正直「ついて行ってるだけ」なのだ。単なる荷物持ちで、いざ自分で買い物メモを作ってスーパーに行ったら、どこに何が置いてあるかわからないものが多々あり、うろうろと探しまわる。慣れて覚えてしまえば、なんてことないんだろうけど。

ただ、どこの店は何が安い、というのはある程度把握しているので、3つのスーパーと1つのドラッグストアをはしごしたのが、それがまたしんどかった。1箇所で済ませればいいのだが、少しでも安いものを求めようとすると、そういうことになるのだ。

我が家は財政難だから、少しでも安い商品を買ったりする。サランラップなんて高級なものは買えない。聞いたこともないようなメーカーの聞いたこともないラップを使っている。それはどこに売っているか覚えておかないといけない。そんなのばっかりである。

 

これでも掃除は一切しなかったから、まだまだ足りないのかもしれないが、改めて「主婦ってすごい」と実感した。もっと積極的に妻を手伝ってあげなくては。

共働きで子どもがいる家庭では、どうやって回してるんだろう、と不思議になった。

 

 

ところで、「中国のサイバー攻撃と戦う」と言うのはネタではない。最近このサーバへ中国からの不正アクセスの試行が多発しているので、ちょくちょく監視しているのだ。ポートスキャンの形跡があれば、whoisコマンドでドメインを確認し、中国だったら通信をブロックするようにネットワークの設定を更新する。それがずっと続いているのだ。

昨日の妻の手術は、何の問題もなく終了した。麻酔から覚めてベッドに横たわっている妻は、チューブだらけだったが、意識ははっきりしていて普通に会話もできていた。順調に行けば1周間くらいで退院できるらしい。

 

今回、手術の説明を受けるまでは2人とも実感がわかず、そんな難しい手術でもなさそうだし、内視鏡でやるから体への負担も少ないようなので、さっさと終わらせたいなあ、そんな感じだった。

しかし、妻が入院した日に麻酔医や執刀医から受けた説明を聞いているうちに、2人ともだんだん不安になってきた。どういう麻酔方法だとか、どういう術式だとか、もちろんそういう説明なのだが、イレギュラーな場合の説明が怖かった。

 

「麻酔説明書」より

  • 約3人に一人の割合で喉の痛みや違和感を感じたり、声のかすれが残る場合があります(多くは1~2日間)

まあ、これはいいだろう。

  • 非常にまれ(1万例に1例くらい)に数ヶ月声がかれることがあります。

声がかれると場合によっては不便なときもあるけど、1万例に1例だし、まあ別にいいだろう。

 

  • 肺塞栓症
    エコノミークラス症候群ともいわれていますが、血管内に血の塊ができてしまい、それがなにかのきっかけで肺の血管に詰まってしまう状態です。場合によっては命にかかわることもあります。手術中に発生し重篤な状態になる確率は1万分の1くらいです。予防のために様々な対策をたてていますが完全に防ぐことはできません
  • 悪性高熱症
    約10万例に1例の割合で麻酔薬に特異な反応をしめして、手術中に高熱を出してショックになる方がいます。一度発症すると10%の方は亡くなってしまいます

この辺りから怖くなってくる。もちろん病院としては事前に説明し、その上で同意書にサインしてもらう必要があるので、脅しでも何でもなく書いてあるのだが、1万分の1とは言え、命にかかわるとか言われるとビビる。

 

「手術に関する説明と同意書」より

【術後合併症】

出血、重要臓器障害(心・肺・脳・肝・腎)、感染(創・胸腔内)、縫合不全、腸閉塞、膵液・胆汁漏、膵炎、及び胸、胆嚢炎、吻合部狭窄などが発生する可能性があります。合併症が生じた場合、状況に応じて適切な処置を行います。場合によっては再手術が必要となる場合もあります。

へ?肺の手術なのに?この辺はテンプレート、というか全ての手術でこう書いてあるのかな。

  • 肺切除部からの空気漏れの持続、それに伴う胸腔ドレーン長期留置の可能性
  • 静脈血栓塞栓症、それに伴う肺血栓閉塞症、脳梗塞

 うう、これは何万人に1人とか書いてないのね。脳梗塞は困るよ~。

  100%安全な手術ではありません

いや、そりゃ100%と断言はできないことはわかっていますが。

 

「輸血療法に関する説明書」より

(今回の手術では基本的に輸血は必要ないが、何らかのアクシデントで輸血を行う可能性は否定できないとのこと)

血液不適合輸血の場合に、血液が壊れて腎不全を起こすおそれがあります。

輸血療法による感染症(B型肝炎、C型肝炎、HIV)が、事後に発症することがありえます。現在では、献血時のスクリーニング検査が行われていますので、その危険性は非常に少なくなっていますが、全くないわけではありません。(感染リスクの確率は、B型肝炎が34~35万本の輸血に対して1件、C型肝炎ウイルスが約2200万人に1人HIV約1100万人に1人と推定されています。)その他に、未検査、未知の病原体による感染の可能性もあります。

え!かなり低い確率とは言え、輸血で感染ってまだあるの?

 

ほとんど「非常にまれ」ではあるが、こうずらずらっと書かれると、だんだん不安になってくる。

 

「特定生物由来製品による治療に関する説明と同意書」より

説明されたけど、なんだかよくわからなかった。

 

「身体抑制等に関する説明書」より

手術後や病状によっては、一時的に錯乱に近い状態になられる場合があり、その時、いくら説明しても理解していただけない状況があります。

そんなこともあるんだ。そういう時に手足を縛り付けますよ、いいですね、という説明である。去年自殺未遂した後には、覚醒した瞬間これだったから、もうパニックだったなあ。

 

そんなこんなで「同意書」てのに何枚もサインした

  • 手術に関する説明と同意書
  • 麻酔に関する説明と同意書
  • 輸血に関する説明と同意書
  • 特定生物由来製品による治療に関する説明と同意書
  • 身体抑制等に関する説明と同意書

よくわからないまま同意書にサインしたものもあったが、手術ってリスクを伴うから、そういうものなんだ。

 

この説明を受けてから、じわじわとなんだか怖くなってきて、いくら低い確率とはいえ、不測の事態が起こったらどうしよう、と落ち着かなくなってきた。

 

無事何事もなく終了して、本当によかった。