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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2012年12月13日

私のように病気を抱えていると、いろんな人が「これが鬱に効くらしいよ」という話を持ってくる。アトピーがひどかったときもそうだった。「実際に誰々が治ったから」「偉い先生が薦めているから」などと、健康食品やらサプリメントやらなんとか還元水やら怪しいスピリチュアル系のものやら宗教やら、もう様々である。病気が病気だけに、うさんくさいものも多々ある。みんな善意で勧めてくれているのはわかるが、正直言って、

「ありがた迷惑」

以外の何物でもない。ネット上でのコミュニティでこういう話題が上がると、

「善意の押し売り」

という言葉が必ず出てくる。

いくら今の自分の状態が悪くて、医者にかかっているのに状態が好転しなくてじれったくても、人から勧められるものを次から次へと試せるかっつーの。そして、だいたいそういうものはお金がかかる。

一番最近に持ち込まれたバカみたいなやつは、プロテイン1キログラムで6,000円とか。これを毎日飲めば健康になること間違いなし、とのこと。資料をもらったが、一食15グラムずつ摂取と書いてあり、すなわち1日で45グラム、1ヶ月で1,350グラム。金額に換算すると8,100円。奥様もご病気ならご一緒に、と勧められたら(たいてい勧められる)、二人分で16,200円。もうアホとちゃうかと。そんなわけのわからないものに払う金などない!

こういうときに一番に頭を悩ませるのが、「どうやって波風立てずに丁重にお断りするか」ということである。向こうからしたら、せっかくいいものを紹介したのに、という気分になるのは当然だろうが、取捨選択する権利はこちらにもある。

私の場合、基本的には、

「現在、専門医の方針にしたがって治療中であり、他のものを併用すると、状態が良くなっても悪くなっても、どちらの何が原因なのかもわからなくなるので、今回のお話はご遠慮させていただき、今後また何かありましたら参考にさせて頂きます。」

という感じでお断りするのだが、なかなか相手も食い下がってくることが多く、「そう言わずに、とりあえず1ヶ月でも試してみませんか」と反撃する。正直、疲れる。最近は本当に経済危機なので、上のお断り文に加えて、「そういったものを試す金銭的な余裕はありません」とつけ加えるのだが、それでもしつこいと、

「誰々の病気がよくなったとか、何人の人がよくなったとか、よくなった人だけの情報は信頼できません。何人中何人がよくなったのでしょうか。薬の治験で例えれば、プラセボを用いた二重盲検法といった方法で、科学的で統計的に有意差があるという、効果の裏付けとなるデータをいただけないでしょうか」

と突っ込んだりする。

正直、最近こういうのが立て続けに来て、もううんざりである。なんでメンタルな病気の人を、メンタルに追い詰めるかなあ。