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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

月別アーカイブ: 2004年6月

今日は退院してから初めての診察の日。予約は10時だった。

しかし、朝起きてみると完全な鬱状態で動けない。しかたがないから寝る。夢の中に、必死に病院に行こうとする自分がいた。

10時過ぎになってようやく動けるようになった。病院へ電話して、今から行っても診察してもらえるか尋ねた。先生に確認するので10分くらいしてもう一度電話をください、と言われたのでそのようにしたら、「できるだけ早く来てください」とのこと。何時までなら診てくれるか、と再度確認したが、何時まで、とは言わずにできるだけ早く、とだけ言ったそうだ。これはどういうことか。何時になったら「はい終了」ということはせず、がんばって何とか行けば、先生は待っててくれるのか。前の主治医は午後も診察していたが、今の主治医は基本的に午前中だけなのだ。とにかく考える余地はない。すぐに家を出た。幸い電車もバスもベストな乗り継ぎで、最短の時間で病院に着いた11時40分くらいだったろうか。まだ全員の診察は終わってなく、2人くらい、時間にして30分くらい待たされた。

診察では先週鬱が再発したことを告げ、抗鬱剤が1つ追加された。復職に関しては、また様子を見る必要がある、という認識で一致した。復職にあたって会社側から提示されている条件が「完全に回復した、という医師の診断が必要」ということを話すと、「非常に厳しい」との見解。やはりそうなのだ。いきなりフルタイムで働くことなんて無理なのだ。

診察が終わってからデイケアに顔を出す。今日はみんなで映画を観ていた。なんと「アイアムサム」だ。去年もデイケアで観たぞ、これ。私は映画館でも観たから3回目だった。でもまた泣いてしまった。いい映画は何度でも泣ける。

家に帰ってきてから会社の人事部に電話し、医師から「厳しい」と言われたことを告げ、相談する。実は私が何年も会社を休んでいる間に、健康管理室に新しく心療内科の産業医が来るようになっているらしい。その産業医と相談したい、と申し出ると、自分で連絡を取って会ってくれ、と言うので連絡先を聞いて健康管理室に電話してみた。医者は今日は来ていないが、看護婦がいて私の話をよく聞いてくれた。「人事部の人は、完全に治って週5日、1日7時間半働けることが前提だ、と言ってるのですが」と言うと「そんなの無理に決まってるわよ、最初は週1日とか、そういうのから徐々にリハビリしていくものなのよ」と力強いお言葉。「最初はそのような勤務から始めさせてもらえるようにお医者様から人事部の方に助言していただけるでしょうか」という質問には「もちろん」というこれまた頼もしいお言葉。どうやら健康管理室は私の味方になってくれそうだ。どうなることかと思っていたが、少し光が見えてきた。

最近はずっと軽い抑鬱状態で朝が特につらい。今日は10時頃まで寝て過ごした。

それはそうと、昼間は暇だったのでずっとネットをやっていたが、はじめてOKWebで回答をしてみた。このサイトは総合Q&Aサイトで、様々なカテゴリーにわかれていて、何かわからないことがあったら検索してみたり、それでもわからなかったら質問を投げてみると親切な人が回答してくれる、というサイトである。そしてその親切な人って誰?というと、それはこのサイトを見ているユーザなのである。私は一度ここに質問を投げたことがあったのだが、そのときは次々と親切な回答が寄せられて、なんて世の中には親切な人が多いのだろう、なんでみんなこんなに答えてくれるのだろう、と驚いたのだった。今日は暇だったのでたまたま新着の質問などを見ていたら、自分が答えられそうなやつもいくつかあったので、はじめて回答してみたのだ。コンピュータ関連の質問に4つ答えた。

そして夜になってからもう一度アクセスしてみたらびっくりした。50ポイントついているのだ。ポイントとは、質問者が「これ以上回答は必要ない」という時点で回答を締め切ったときに回答者に与えるもので、全回答のうち「これが1番よかった」というものに20ポイント、そして次点のものに10ポイント与えることができる(与えなくてもよい)。回答者はそうやってポイントをかせいでいけるのだ。そしてポイントがたまると何か嬉しいことがあるか、というと、実はよくわからないのだ。多分何もないのだろう。せいぜいランキングに載るくらいか。だけど、「ポイントをためる」という時点でもうこれは自分のツボをついている。これはひょっとしたら日本人(人類)共通のツボなのだろうか。

まあ、何はともあれ、もう一度質問のページを見て回ったら、「おかげで助かりました、ありがとうございます」というようなお礼まで載っていて、ちょっとした自分の知識がどこかの誰かに役に立った、ということだけでも何だか嬉しくて、その上ポイントまで貯まるなんてお得じゃん、という感じだ。自分が質問したときに矢継ぎ早に次々と回答が来た理由がわかったような気がする。ちなみに50ポイントの内訳は、20ポイント(ベスト回答)が2つ、10ポイントが1つで、残りの回答1つはまだ締め切られていないのでポイントが誰にもついてない状態である。ポイントつけてくれないかなあ。

なんだか明日から質問を全部チェックして答えられるものは片っ端から回答していきそうな予感。出る杭はなんとやら、にならないようにしなければ。

今日は夕方から、知人がやっているアカペラバンドTanto Gutsのライブを聴きに行った。「アカペラ界の隙間産業」を名乗っているだけあって、他では聞けない独特のハーモニーを楽しむ。彼女は「リアルグループみたい」と言ったが、ジャズアカペラなのでリアルグループみたいだ、というのは然りである。彼女はアカペラ界のことはほとんど知らないが、リアルグループは私がしこんだので彼女もお気に入りである。日本でジャズアカペラをやっているグループは少なく、特にリアルグループのようなテイストのところは他に聞いたことがない(私が聴いたことがないだけかもしれないが)ので、確かにアカペラ界の隙間産業と言えるかもしれない。

それはそうとして、そこのライブハウスで食べたカレーがとてもおいしかったのだが、家に帰ってきて妙に唇がしびれる。「何か香辛料のせいじゃない?」と言われたが、確かにそんなしびれかたである。う〜ん、音楽でしびれるのはいいけど、こんなところでしびれたくないよ〜。

今日はGSOの演奏会に出演した。私は合同ステージのみの参加だったのだが、けっこう疲れた。朝は6時半に目覚ましをかけたのに起きれず、7時に起こされて時間ぎりぎりに出ていった。しかし、9時集合だったのだが発声は9時半からで、それをみんなちゃんと計算して9時過ぎに来る人が多かった。8時50分頃着いた私はけっこう待ったのだった。あんなあわてて出て行く必要なかった。ちっくしょい。

打ち上げはいつも通り盛り上がっていたが、私はかなり疲れていたので1時間くらいで中座した。みんな2次会3次会に行ってるのだろうが、自分はこういう状態なので我慢するしかない。ああ、むちゃくちゃやっていたあの頃(どの頃?)が懐かしい。

今日は朝起きると昨日ほどの鬱ではない。しかし、なんだかぐったりして朝から疲労感を感じる。調子がいいときはそんなことはなかった。まだ少しテンションは低い。

一日だらだらとネットしたりして過ごす。調子が悪いと受動的なことしかできない。

夜は19時から21時、そして21時から22時までお笑いの番組を観た。最近またお笑いブームみたいだ。テレビを観ているときは何も考えずに笑っていられるが、テレビを見終わって現実世界に戻ったとき、そこにいる自分が悲しくなる。見つめなければいけない現実世界が迫ってくる。ああ、テレビを観ているときは現実逃避できたのに。昨日は鬱がぶり返してかなりショックだった。そのショックからは少しずつ立ち直りつつあるが、しかしこれから自分はどうなるんだろう、そう考えるととても悲しくなる。順調にいくことを前提にして、会社とも復職に向けて話を進めていたのに、それもまた白紙に戻りそうなのだ。もうリミットが残り少ない。どうやって生きていったらいいのか。昨日も書いたっけ。家庭の事情で実家に戻ることもかなわない。うちにはもう一人障害者がいるのだ。

「みんな現実逃避してるのかも」彼女はそう言った。そうかもしれない。お笑いがはやっているというのは、私だけでなく、日本全体が暗いニュースに包まれ、「この先どうなってしまうんだろう」という状態になっているからかもしれない。だからみんな現実逃避に走るのだ。

明日はGSOの演奏会だ。明日は思い切り現実逃避してこよう。これが終われば私の合唱の、いや合唱を含めたヴォーカルアンサンブルの活動もしばらく停止する。悲しいことだ。決断したのは自分だが、やはり悲しい。だが、いつ調子を崩して本番に乗れなくなるかわからない身である以上、本番を前提とした活動をするグループに身を置くわけにはいかない。もっと気楽にできるところや、ソロで活動することにしよう。歌うことは自分から切り離したくないから。