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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

月別アーカイブ: 2002年10月

今日は朝の4時半から起きている。早朝覚醒のため、いつもそれくらいの時間には一度目がさめ、PCを立ち上げてメールをチェックしたりネットサーフィンなんぞやったりしているが、6時くらいに調子が悪くなってまた寝てしまうことが多い。が、今日は調子がよかったので、そのまま朝からデイケアに来ることができた。長い間しまいこんでいたリサイクルゴミ(ビン・缶・ペットボトル)も出せた。毎週木曜日に回収なのだが、うちは商店街に面しているせいか、8時過ぎには持っていってしまう。毎週出せずに溜まっていたのだ。

デイケアの午前中のプログラムは、皮細工や裁縫をやっているグループとテニスをやっているグループがある。ちゃんとしたハードコードのテニス場までこの病院にはあるのだ。久々にテニスをやったが、やはりかなり体力が落ちている。小一時間ほどやっただけでくたくたになってしまった。

午後からはゲームだった。が、午前中の反動か、途中で急に疲労を覚えて早退した。この辺の見極めが重要なところだ。無理は禁物だが、どこで自分にストップをかけるか、下手したら頑張りすぎてしまう傾向にある自分は注意しないといけない。「できません」と言う勇気を持たなくては。

しんどいながらも帰る途中ビックカメラに寄ってみた。昨日ジャイアンツが優勝したので、何かセールをやってるかな、と思ったのだ。「2万円の福袋(2メガピクセルのデジカメ入り)」「3万円の福袋(3メガピクセルのデジカメ入り)」なんかがあったが、「優勝記念」とはどこにも書いてないし、派手なセールはやってないようだった。まさかこんなにあっけなく日本シリーズが終わるとは思っていなかったので準備が間に合わなかったのだろうか。

家に帰ってくるとどっと疲れが出てきた。ヨガを取り入れたリラックス体操を20分ほどやると、かなり疲れがとれた。これからできるだけ毎日やることにしよう。そうして明日への体力を蓄えておかなくては。明日のハイキングは中止になったので通常プログラム、午前中はソフトボールだ。とは言っても雨天だと屋内になるので、卓球をやるかもしれない。11月20日の病棟対抗卓球大会に向けて卓球モードなのだ。元卓球部の私は楽しみにしている。

今日は午後からだがデイケアのプログラムに参加することができた。
昨日に「休む」と決めて1日完全に休んだのが功を奏したのだろうか、朝は調子がいまいちだったが、「行く気になったら行く」というスタンスで今日は寝ていた。11時ごろ、ふと体が軽くなり、「チャンスだ」と思って、できるだけ余計なことを考えずに機械的に身支度を済ませて外に出た。あれこれ考え出すと、またマイナス思考に陥って行けるものも行けなくなってしまうかもしれないからだ。途中、乗換駅のホームで「やっぱ調子悪いかも」と思ったが、行けるところまで行ってしまえ、そう思い直し電車に乗った。電車とバスを乗り継いで病院に到着した頃にはすっかり気分はよくなっていた。

午後からのプログラムは散歩だった。どこへ行くとも決めず、みんなでのんびり歩いていき、分かれ道に来たらさいころやジャンケンで行く方向を決める、といういきあたりばったりな散歩。たわいのないことだが、こういうのは案外楽しい。「出るらしい」と噂に聞いていた暗くて長くて細いトンネルをはじめて通ったり、児童公園でブランコに乗ったり、童心に返ったように楽しめた。爽やかな秋の風と少し汗ばむような太陽の陽気が肌に気持ちよかった。今の自分にとって、最高のリフレッシュになったかもしれない。

明日はどうしようか。今日行けたから、明日は無理していけなくてもいい。上り調子だから、自然と行けるかもしれないし、行けなかったらそれでもいい。30%の確率で行けたらいいかな、という感じである。あさってはハイキングの予定で、それは80%くらいの確率で行けたらいいと思っているので、明日は温存するかもしれない。だがあさっての降水確率が70%なのだ。誰が作ったのか、デイケアの部屋に大き目のてるてる坊主が首を吊っていた。いやいや、首を吊ってるのは当たり前というか、てるてる坊主を普通に作るとそうなるのだが、精神科の病院の中でそういうものを見るとちょいと不気味なものを感じてしまう。

仰々しいタイトルをつけてみたが、そんなたいそうなことはしていない。
単に堂々巡りで調子が悪くなっていくのを防ぐため、あえて思考と行動をストップしてみた。何のことはない、今日は一日何もやらないと決めて、何もやらなかっただけである。よけいなことは考えず、ただ横になる。何かしようと思ってそれができないと、「何でできないんだろう」と考え出し、思考がどんどんマイナス方向に流れていく。そうするとよけいに体が動かなくなって、ますます何もできなくなる。だから、あえて立ち止まる。あえて何もしない。あえて何も考えない。これは今まで散々悩み苦しみあえいできた自分ができる、一つの解決法なのだ。森田療法の最初のステップに似ているような気もするが、別にまねたわけではない。

はたしてこの状態を打開することは可能だろうか?それは明日にならないとわからない。明日は明日の風が吹く。

だめだった。
行けなかった。
一日中、ふとんをかぶって寝ていた。
デイケアもカウンセリングもすっぽかした。
認めたくない現実から目をそむけるがごとく、午後からはアイマスクをして寝ていた。カーテンの隙間からさす薄明かりが自分を非難しているような気がして、真っ暗闇に逃げ込みたかった。

自分は本当は何がやりたいのか。デイケアに行くのがめんどうなのか。カウンセリング行くのが怖いのか。人と係わるのが怖いのか。単に外に出たくないだけなのか。その場から動くのが嫌なのか。自分で何をどうしたいのかわからないまま、ただひたすら逃避行動に入る。鬱という免罪符を片手に、現実から目をそらしているようだ。鬱ではない。少なくとも今日は。ただの引きこもりだ。なぜ逃げるのか。何から逃げているのか。「マタヤッテシマッタ」自分で自分をひたすら責める声がする。「コノナマケモノ」そうだ、怠け者なのだ。すっかり自分の殻に閉じこもるのが癖になってしまっている。本当の鬱で動けないときも確かにある。でも今日は明らかに違う。それを自分でわかっていながら目をつぶっている。現実から目をそむけている。この世から消えてしまいたいという思いに駆られる。最初から自分なんて存在しなければよかったのに。毎日つらい思いをしてあとどれだけ生きなければいけないのだろうか。

今日はボーカルアンサンブルAの練習だったのに、行くことができなかった。ここ1ヶ月くらい、風邪をひいて治ったと思ったらぶり返して、というのを繰り返している。ここ2,3日鼻がぐずぐずいっていたのだが、今日は喉も痛く、体もだるかった。13時からの練習に出るためには11時半くらいに家を出ないといけないが、起きたら13時過ぎ。風邪の症状と、鬱っぽいだるさも感じたのでメンバーに電話して練習を休む旨を連絡した。月2回の少ない練習で、前回も腹痛で欠席したので悔しい。

その後、彼女に電話して昼ごはんを買ってきてもらった。徒歩3分という近所に住んでいるので頼りになる。電話したときは自分で買いに行けそうにないと思ったのだが、電話を終えたら普通に動ける自分に気がつく。一昨日のデイケアと同じ状態だ。電話で話す、ということが何か切り替えスイッチの役割を果たしているのだろうか。

13時に起きたと書いたが、それまでずっと寝ていたわけではない。いつもの通り朝は早く起きてPCを立ち上げ、メールをチェックしたりしていた。が、昨日と同じく断片的な記憶しかない。朝食を準備していなかったのでコンビニまで買いに行った。あれは何時頃だったろうか、レシートを見るとどうやら8時過ぎだったらしい。彼女が10時半頃に私にメールした、と言うが記憶にない。まだ見てないのかと思って携帯を取り出すと、ちゃんとその頃にメールが来ており、しかも既読になっている。どうやら自分で読んだらしいのだが、さっぱり覚えてない。読んだことだけ忘れていて見たら思い出した、というのでなく、文面を見てもさっぱり読んだ記憶がない。またこれも眠剤の副作用による記憶障害だろうか。午前中の記憶がさっぱりない。

風邪と鬱で低調と思いきや、それほどでもなかったので練習の最後くらいに顔を出そうかとも思ったが、無理して明日病院に行けなくなると困るのでやめておいた。明日は月曜日、カウンセリングの日だ。明日は休むわけにはいかない。