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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年9月25日

昨日は疲れていたので20:00過ぎに眠剤をもらって早々に寝た。目が覚めると3:00だった。そのときにトイレに行ってまた寝たら次は5:30に目が覚めた。そのとき、自分の中に小さな鬱の種があるのを感じた。「ヤバイ」そう思った。このまま寝てしまったら、この種はどんどん大きくなって、また起きられなくなってしまう。今、今のうちに起きてその種を握りつぶしておかなくちゃ。そう思ったが、また寝てしまった。

6:00。起床を知らせる放送が入る。動けなかった。
6:30。ラジオ体操が始まる。やはり動けなかった。
7:00。朝食だけど、起きて朝食を食べに行くことはできなかった。

食事は1時間しかとっておいてもらえない。7:00を過ぎても私が起きてこないので看護婦が呼びに来たが、「起きられません」「眠いの」「違うんです。動く気力がないんです。鬱が来てるんです」そう答えるのがやっとだった。

8:00を過ぎてから看護婦がまた呼びに来てくれた。「薬も飲んでないでしょ。飲みに来なさいよ」そうだ薬だけは飲まなくてはいけない。一人暮らしのときは、鬱に陥ったときに食事もろくに摂らないところか薬も飲み忘れて、ますます悪循環に陥ったから。私は念じた。「手よ足よ、活性化しろ!」するとなんとか起きることができ、薬を飲みに行った。薬を飲んでいると、看護婦が「ご飯食べられる?今ならまだとってあるよ。食べようよ」優しい看護婦だ。もう8:00を過ぎているというのに、とっておいてくれているのだ。寝ている状態で鬱に陥ったとき、一番の難関は「起きあがって動くこと」までだ。一度動いてしまえば、案外その後は浮き上がってくることが多い。「はい、いただきます」私はそう答え、病室に戻って箸を取ってきた。その間に看護婦はご飯を温めてくれていた。朝食を食べ始めたのは8:20頃だった。食べ終わった後、お盆を下げて看護婦さんに「どうもありがとうございました」心から感謝した。鬱に陥っているときに、自分を引っ張り上げてくれたこと、そして時間を過ぎても食事をとっておいてくれたことに、本当に感謝した。

今日の午前中は通常なら作業療法だが、今日は職員の都合で作業棟が急に休みになったらしい。ちょうどいいや、無理する必要はないし。ゆっくり本でも読もう。

鬱が入った原因はだいたい予想できる。昨日、思いのほかエネルギーを使っていたのだ。肉体的疲労だけなら眠れば回復するが、人混みの中での精神的エネルギーを消費した反動は、「睡眠障害」という形で現れるか、ぐっすり眠った代わりに翌日に「鬱状態」という形で姿を見せる。

午前中いっぱいかけて「道は開ける」を読み終えた。最後の章は「私はいかにして悩みを克服したか」という実例集であった。これらを読んでいると、この本に書かれていること全てを実践する必要はなく、「自分にとって効果のある悩みの克服法」を1つ2つ実践して成功した例ばかりであった。「皆さんも過去において役立った法則の一覧表を作ったらいかがであろう」と書いてある例もある。確かに、この本に書かれていることはあまりにも多すぎて、すべてを生活に採り入れるのは難しい。私も自分にあった悩みの克服法を探すことにしよう。

途中、ホールに一服しに行ったとき、Oさんが相田みつをの本を読んでいた。「相田みつを、いいですよね」と私が言ったら、あとからその本を貸してくれた。いい本は自分で持っていたい。読んでみて気に入ったら買ってみよう。

昼食が終わって病室に戻ると、最新の日経コンピュータが来ている。目次を見てセキュリティ関連の記事をチェックし、そのページに付箋を挟んでおいた。まだ付箋が挟まっている別の雑誌があるので、その下にまわす。試験まではまだあと1ヶ月近くある。直前になればこれらをざっと読み返そう。

少し休んだ後、売店に行ったついでに敷地内をぐるっと一周散歩する。今日も日差しがきつく、暑い。歩いているだけで汗が出てくる。

服薬後、一服してからリラックス体操。これもほぼ日課となっている。どうも背中の中心部分がじんじんする。やはり私の場合、一番悪いのは背中らしい。自律訓練法で催眠状態での「祈り」もやってみた。私の潜在的パワーはいつか開花するだろうか。

連絡会の直前に、ちょうど病棟に来ていた主治医に呼ばれて、「急に金曜日まで研修が入って、今週は不在になってしまいます」と言われた。私がちょっと調子を崩し気味なので気遣ってくれたのだろうか。「まあ、ちょっと波はありますけど、そんなに激しいわけでもないので大丈夫だと思います。日曜日は外泊の予定を入れてます」と伝えておいた。そう、次の日曜日は久々に歌の練習に出る。楽しみだが、練習会場まではけっこう遠い。そこに着くまでに疲れないように気をつけないといけない。あとは、練習自体でかなり集中力を使うので、そこで神経を使いすぎないように気をつけよう。1人1パートで構成するヴォーカルアンサンブルは、一人が狂うと全体のハーモニーが狂う。歌うのは楽しいが、かなり神経を使うのだ。

夜、依存症の本を読み始めた。けっこうさくさく読める本で、20:30くらいまでに半分読んでしまった。「依存症とは何か」から始まり、アルコールを中心として、いろいろな依存症の症例や回復方法などが書かれている。特にアルコールに関しては詳しく書いてある。アルコールは麻薬や覚醒剤などよりも依存性が強いということに驚く。自覚していないアルコール依存症の人は大量にいるそうだ。

さて、続きは明日にしてそろそろ就寝準備に入るか。明日も晴れるようだから、洗濯しようかな。