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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年8月16日

昨日は21:00消灯後、まもなく眠ってしまった。最近寝つきはよくなった。が、また1:00頃目が覚めて、昨日「絶対に追加眠剤をもらいにいっちゃる」と思ってたので、もらって飲んだ。が、眠れない。ぜんぜん眠れないのでハンドヘルドPCを取り出してメールチェックなんぞやったりするが、このまま朝を迎えると昨日と同じパターンなので、2:30にもう一度眠剤をもらって飲んだ。これが効いて、ぐっすり眠れた。朝の目覚めは気持ちよく、頭もすっきりしている。ふぅ、これで中途覚醒がなくなればな~。

Tちゃんが持ってきた花に水をあげるのも日課になっている。コップに水をくんできてちょろちょろと水をやるが、どれくらいあげたらいいかわからないので適当だ。切花だけど、どれくらいもつんだろうか。この花のおかげで病室が明るい雰囲気になっている気がする。

洗濯物を干しに行ったら、下の階の病棟の女の子が洗濯物を干してたので挨拶する。こちらの病棟は比較的中高年が多くて私なんか若いほうだが、下の病棟は若い年齢層が中心だ。カラオケも、こっちは古い演歌しかないのに、下は新しいJ-POPなんかがたくさんあるらしい。

いつもの丘へ行って、今日はオカリナを吹く。昨日は歌をうたったが、やはり朝から声を出すのはつらい。普通ならFくらいまで出るが、朝はEsくらいまでしか出ない。朝はオカリナ、夕方は歌うことにしよう。朝は日陰がなくて暑いので、「コンドルは飛んで行く」と、8月の頭に出るはずだったコンサートで吹く予定だった大島ミチルの「Voice of Time」を吹いて帰る。

木曜日なので午前中は体育館レク。今回は、先日家に帰ったときに取ってきた、ジムで愛用しているナイキのAIRを持っていく。種目はドッジボールとバレーボール。バレーボールもずいぶん久しぶりで、高校の体育の授業以来か。どっちの種目も「ソフトバレーボール」というボールを使っているのだが、これがバスケットボールより少し小さいかな、くらいの大きさでかなり大きく、しかもスポンジみたいな素材ですごくはずむので、非常に扱いづらい。ドッジボールは胸で受け止めようとした瞬間に手で抱え込む前にはずんで下に落ちてしまうし、バレーでは上からサーブしようとしたら、球が軽いからか途中で失速して相手のコートに入らない。どっちの種目も3セットマッチでやったのだが、ドッジボールは2-0で勝ったがバレーは1-2で負けてしまった。レクの後はシャワータイム。運動して汗をかいた後のシャワーはとても気持ちがいい。

隣のベッドのKさんが退院して行った。私が入院して何にもわからないときにいろいろ教えてもらったり、本当にお世話になった。とても気の優しい人で、みんなから慕われていた。奥さんが迎えに来て病棟を去って行くとき、名残を惜しんでみんなで見送りに行った。ここでの入院生活は、普通の入院と違って「集団生活」だし、入院期間も長期にわたることが多いので、みんなとても仲良くなって仲間意識も強くなる。そういう人たちとの別れはとてもつらい。密かにKさんにあこがれを抱いていたOさんは、Kさんが去った後、泣き崩れていた。そういうことが、メンタル面で悪い影響を及ぼさなければいいのだが。

木曜の午後はレク活動。なんと今日はカラオケらしい。でも私は、郵便局へ振込みへ行く用事があったり、買い物に行きたかったので外出届を出しておいた。ま、カラオケなら毎週土日にやってるからいいや。どうせふっる~い曲しかないし。

久々に外へ出る。今まで正面玄関から歩いてバス停まで歩いていたが、結構時間がかかる。ところが実は裏道があって、裏から抜けて行けば、隣のバス停にすぐ出られるそうだ。MさんとS君に案内してもらってバス停まで歩いて行った。今日はとても暑い。照りつける太陽がまぶしい。風もなく、汗がじとじとにじんでくる。

まずは郵便局に行っていろいろ払込を済ます。掲示板を無料版から有料版に変更したので、そのお金を期限内に払い込まないと使用停止になってしまうのだ。大学のOB会の年会費も振り込んだきた。郵便局の中は涼しくて、しばらくのんびりしてしまった。

続いて電車に乗って、隣の駅の近くにある卓球専門店に行ってラバークリーナーとラバーフィルム、それにクリーニング用のスポンジを買ってきた。昨日卓球したときに、えらくほこりがついてしまったのだ。部活でやってたときは、必ずラバークリーニングしていたっけ。ラバーは卓球の命だから、大切にケアしないといけない。

そしてコンビニに寄っていろいろ物色。コンビニなんて毎日行ってたのに、なんだかとても懐かしい。別にたいして用事もないのにいろいろ眺めて「よく見るとこんなものまで売ってるんだ」なんて改めて気づく。

なんてやってるうちに、もう戻らないといけない時間がせまってきたので、駅に行くと、タッチの差で乗り遅れてしまった。時刻表を見ると、このローカル線、次の電車は15分後だ。うわ、やばい。これじゃ規定の16:00までに戻れない。とりあえず電話で病院に連絡し、事情を説明して遅れそうなことを伝える。ようやく来た電車に乗り、早く早くとだんだん心にあせりが出てくる。たった一駅がものすごく長く感じる。電車を降りてタクシーに飛び乗り、病院まで飛ばしてもらう。タクシーを降りてから病棟までダッシュ。しかし着いたのは16:05。看護婦さんに深々と頭を下げて謝る。タクシーが着いた時点でもう16:00をまわっていたので、どうせ遅れるのは一緒だし走ったって1、2分しか違わないのに、どうしてもこういうときはものすごく気があせってしまう。

こういう性格がうつ病になった原因の一つだと、自分ではわかっている。はじめからわかっていたわけではなくて、2年間のカウンセリングを経てだんだんわかってきたことだ。遅れてしまったものはしょうがない。電話で連絡も入れたし、看護婦さんも了解してくれたのだから、のんびり行けばいいのに、どうしても気があせってしまう。

私は約束があってどこかへ行くとき、いつもインターネットの経路検索サイトで時刻を調べるが、いつも約束の時間や集合時間の10分前に到着時刻を設定して検索する。すると、ぴったりの時間に着く電車はたいていないので、結局15分前くらいに着いたりする。何かアクシデントがあって遅れるのが嫌なのである。時間は守らなければいけない、人を待たせてはいけない、人を待たせるのは時間泥棒だ。そういうのが染みついている。今回の場合なんか、決まりでは16:00までに戻らないといけないことになってはいるが、ちょっと遅れたからって別に誰かに迷惑がかかるわけではない。締めるとこは締めて、手を抜いていいところはもっとアバウトにしていいのに、それができない。いや、できるときもある。歌の練習なんかは、練習会場の最寄駅で買い物してたりすると、つい遅れてしまうことがあるが、それはみんな気を許せる仲間だと安心感があるからだ。今回みたいなケースだと「看護婦さんに怒られちゃう」というのと、きちんと帰りの電車の時刻表をチェックしてこなかった自分の甘さが悔やまれて、また自己嫌悪に襲われる。仕事を一人で抱え込んでそれがなかなか進まずに、ストレスを溜めこんでいくときの精神状態に似ている。とにかく「すぐにあせる」のを何とかしなければならない。

戻ってきたら、看護士のNさんが「ちょっと時間が空いたから卓球しよう」と言ってきたので、さっそく買ったばかりのラバークリーナーでラバーをきれいにし、勝負を挑む。うむ、また負けてしまった。その次はNさんとS君の勝負で、私が審判をやっていた。そのとき、後ろの畳のスペースで、リストカットの前歴があるので爪きりを取り上げられているTさんが爪を切っていた。今だけ返してもらっているのだろうが、彼女のことが気になってちらちら後ろを見てたらNさんから「こら審判、かわいい女の子の方ばっか見てんじゃない!」と言われた。こういうときにはTさんを看護婦の誰かがそれとなく見張っているものだろうか。少なくともNさんは卓球に夢中になっていたようだ。規則の時間に遅れた自己嫌悪で鬱に陥りそうになったが、卓球をしているうちにすっきりしてきた。

取り込んだ洗濯物をベッドでたたんでいる時にS君が病室に遊びに来た。思わず卓球の話について大声で会話して笑っていると、同室のYさんから「うるさいから静かにして!」と怒られた。しまった、よくみるとYさんもIさんも寝ているではないか。全くきづかなかった。どうやら今度はさっきの鬱の反動で、今度はまた躁になっていて、周りが見えなくなっていたようだ。最近、躁鬱のサイクルが激しい。鬱から脱した後は気をつけなくては。

連絡会の後、Tさんのことについて看護婦さんに尋ねてみた。爪切りは本人が使用したいというときは渡してるけど、ホールのみんなの見えるところで使って、終わったら返してもらう約束はしているが、特に監視はしていないとのこと。看護婦も24時間監視するのは無理なので、そこは本人を信用しているそうだ。ま、信用できるくらいに今は回復しているのだからこの開放病棟にいるんだろう。

20:00だ。5種類の眠剤を飲んで便通の回数を記入。ゼロ更新は4日でやっとストップした。あまり続くようだと看護婦に相談すれば下剤を出してもらえるそうだ。

さて、今夜も追加眠剤2回もらってでも眠れますように。