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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

月別アーカイブ: 2001年12月

昨日はたくさん運動して疲れていたのだろう。すぐに寝入ってしまった。しかもちゃんと仰向きに寝ていたようだ。熟睡感を感じて目を覚ましたが、どうせまだ1:30頃だろうと思って時計を見ると、その通り1:30だった。すぐにまた寝てしまって、次に目を覚ましたとき「3:00頃かな?」と思ったら3:10分だった。その後はすぐに眠れず、眠ったと思っても4:00、4:30、というように断続的に目を覚ますようになった。それぞれの間は深く眠っているような気もするが、それにしては短い。でも夢を見た記憶はない。Oさんがまた電気をつけたのを覚えている。それで目が覚めたのではなく、そのときは起きてはいたが。

5:00になった。もうあまり眠たくないのでホールに出てきた。ナース室の前の明かりで日記を書き、6:00になるまで喫煙所で話をする。けっこうたくさんの人がいて、MTさんがスポーツの話題をはじめいろいろな話をした。みんなタバコを吸っている中で、喫煙欲求は別に起きない。まだ油断はならないが、今のところ大丈夫だ。6:00になって洗面、更衣を済ませた後に体重を量ったら61.0kgだった。まじかいな。また減ったぞ。

今日はヴォーカルアンサンブルの練習。まず家へ帰って、今日は久々にまず掃除する。掃除機をかけ、奥の方のまだあまり手をつけてなかったところも、きちんと整理はしていないが掃除機をちょこちょこかけていく。そして前々から気になっていた座卓の上のものをどかして、布巾で思い切り拭く。いろんな汚れや食べこぼしたシミがこびりついていて、なんとかしないと、と思っていたのだ。拭いただけでは取れなくて、定規を使ってごりごり削る。なんとかきれいになったが布巾はどろどろだ。今度は雑巾をしぼってあちらこちら拭く。少しはましになったろうか。

なんだかんだやっているうちに家を出るのが遅れてしまった。練習会場に着いたがTちゃんしか来ていない。とりあえず昼の吸入をし、途中で買ってきた弁当を食べる。そのうちHちゃんが来た。しかし、N氏が13:20を過ぎても来ないので、電話してみるが出なかった。すぐにコールバックがあって、子どもが車の中で戻したので、奥さんの実家に寄っていて、今から来ると連絡があった。

今日は5人の予定だったが、14:00に来る予定のYちゃんがなかなか来ない。トライトーンの「クリスマスソング」を練習した後、休憩でコンビニに行く途中でHちゃんがYちゃんからメールが来ていたことに気づいた。「風邪気味で練習に出られない」そうだ。

練習の後半は「Over the Rainbow」をやり、その後はBoyzIIMenの「Yesterday」をやった。練習の前にNさんがMDで持ってきた音源を聴くと、かなり「風邪をひいたような声」で、雰囲気が今まで自分たちが歌っていたのとぜんぜん違う。みんなそれを聞いてから、ちょっとそれっぽく歌ってみたらけっこう感じが出ておもしろかった。2回目は録音して、後からそれを聞いた。うちのグループの演奏としてはなかなかおもしろいかもしれない。

今日はみんなさっさと帰るようなので、自分も電車で帰ってきた。

昨日は久々に追加眠剤をもらった。3ヶ月ぶりくらいだろうか。最近睡眠が不安定になってきている。寝付きが悪くなってきているとは思っていたが、昨日もまた寝付けず、ぜんぜん眠気が来ないなあと思って時計を見ると22:40をすでにまわっていた。また22:00くらいだと思っていたのに、もうこんなに時間がたったのか、とびっくりした。最近入ったMZさんや消灯後もOさんがごそごそしたり電気をつけたりして、それが気になっているが、それだけが原因ではあるまい。MZさんが電気をつけてまぶしかったので、久しぶりにアイマスクをした。Oさんが3日連続で夜中に電気をつけてそのたびに目が覚たので、その自己防衛もある。Oさんは就寝時間の後も10分くらいごそごそやっては何かぼりぼり食べていた。21:00まわったら静かにしてほしいよ、ほんと。

22:40過ぎに追加眠剤をもらって飲む。I看護婦も「珍しいよねえ」と言う。「昨日から喘息の薬飲んでるんだけど、関係あるのかなあ」と言うと「あんまり関係ないと思うけど。カフェイン系が入っているのなら別だけど」答えた。

その後再びベッドに入るが、アイマスクが窮屈で圧迫していたのが原因かも、と思ってはずした。ほどなくして23:00の巡視が来たのは覚えている。久々に音楽でも聴いていれば寝れるかも、と思ってCDをかけてみた。中に入っているのは昨日から聴いているFlying Picketsだ。するといつの間にか眠ってしまったらしい。目が覚めたらまだCDがかかっていたので、ありゃ、眠ったはいいが数十分で目が覚めたかな、と思った。が、時計をみると3:00。ああ、CDプレーヤーがリピートモードになっていたのだ。CDを止め、再び寝る。

5:00の巡視のときのT看護婦の懐中電灯の明かりで目を覚まし、それからあまり眠れそうになかったのでホールに出てきた。今は5:15。ナース室の前の明かりでこれを書いている。昨日も4:00にOさんがつけた明かりで目が覚めて起きてきた。睡眠障害が少し悪化しているのは事実だ。最初の頃は「波がありますから」と主治医も言っていた。が、それも落ち着いてずっと睡眠に関してはいい傾向を保っていたのに。眠剤が残るので減らしてもらったのはいつだったか。それから少しの間不安定になったが、また安定してつい最近まで睡眠良好だったのだがなぁ。

お湯が沸いたのでスティック状のカフェオレをいれ、喫煙所で飲みながら話をする。ここにいても喫煙欲求は出ない。禁煙3日目だが、そもそも「習慣的に」吸っていただけで、体がニコチン中毒になっているわけではないようだ。それとも「喘息のために禁煙する」と決意したときから、自分の中の喫煙欲求を完全に超自我によって抑え込んでしまっているのか。そういう心の働きは今までの自分の生き方では慣れているからだろうか。

ラジオ体操の後、朝の薬を飲んで2種類の吸入。早く慣れなければ。その後朝食を摂り、自己管理になっているアトピーと喘息の薬を飲んだ後、いつものようにドリッパーでコーヒーをいれて飲む。

Jさんが昨日まで1人で入っていた2人部屋にHお婆さんが入ったことにS君が気づいた。「あ、Hお婆さんここに移ったんだ」と言って「Jさん、昨日強制退院になったって」と言う。なんと、それは知らなかった。S君の話によると、冷蔵庫の人のものを勝手に飲み食いするとかで、それが見つかって主治医が呼ばれ、そのまま強制退院になったらしい。彼は、家が火事になってないか心配になっては電話をかけ、呼び出し音を聞けば安心して受話器を置く、というのを一日100回くらい繰り返す、という脅迫神経症だと聞いていたが、それだけではなかったのか。盗癖のある人は閉鎖病棟ではざらにいて、もうみんなわかっているが看護婦もほったらかしらしい。こちらの方がある意味厳しいのだろう。ある程度自由にさせておくが、おかしいところがあれば放り出す。開放病棟だからかな。閉鎖病棟だと、おかしいところがあるのが当たり前なので閉じこめておく、という発想なのだろうか。

13:30からN看護士がみんなを集めてソフトボールをやった。今日は人数が多く、12人もいたのでフリーバッティングでなくチームに分かれて試合をした。三角ベースで、キャッチャーは攻撃側から出してけっこう白熱した試合になった。徹底した打撃戦で、5回までやって17-22で負けてしまった。うちは先攻だったが、最初はIさんがピッチャーをやっていて、途中から私がピッチャー交代した。最初はなかなか勘が戻らなかったが、戻ってきたらいい球が入るようになったものの、ぼこすか打たれた。でも天気もよかったし、思い切り体を動かすのは気持ちよかった。とても気分爽快だ。太股がぱんぱんに痛くなった。終わったら14:45頃だったかな。

15:00からシャワーを浴び、その後ペットボトルのお茶をごくごく飲む。今朝買ってきたのにもう残り少ない。夜に卓球でもしたら足りなくなるな、と思って自販機まで買いに行った。買いに行く途中不思議な光景を目にした。玄関を出て渡り廊下へ行くまでの廊下、右側でどこかのおじいさんが立ち小便をしている。なんでこんなところで?どこの病棟だ?うちの下の病棟とは思えない?不思議に思ってふっと目を左にやると、今度はカーテンを開け放した女性部屋で女の子が着替えている。上半身は紫か紺色のブラ一枚で、上着を着るところだ。斜め後ろから見えた。なんで一階で外から丸見えの部屋でカーテンも閉めずに堂々と着替えてるのか。まあ、目の保養はさせてもらったが、もうちょっと早くから見てればよかった。まさか下着まで取り替えてはいなかっただろうが。病棟に戻ってからKNさんにその話をしたら、「いいものと悪いものいっぺんに見ちゃったね」と言われた。うん、「ふたつよいことさてないものよ」かな。

16:00からリラックス体操し、自律訓練法をやるが、どうしてもやっている最中に雑念が頭に浮かんでは消えていく。自分の意図しない雑念が、本当にノイズのように、あるいは夢を見ているかのように入ってくる。自分で意図しない空想が頭の中で繰り広げられるのはどういうことだろう。自己催眠状態に入って、そのまま夢を見始めているのだろうか。

夕食後は18:30までCDを聴く。トライトーンの「アカペラJ-POPクリスマス」もうちょうどいいシーズンだ。その後はホールに行ってココアをいれて飲む。FさんとIさんが卓球をやっている。

20:00になり、病室に引き上げる。汗を拭いて着替えている途中、そうだ食後のアゼプチンを飲んでなかったと思いだし、アゼプチンとスピロペント、テオドールを飲む。自己管理の薬も増えてややこしい。再び病室に引き上げてこれを書いている。まだ少し体が火照っている。今日もKNさんは「気」を送ってくれるかな。

ホールへ行くとちょうどKNさんがKGさんに「気」を送っているところだった。その後ろから私がKNさんの頭の横に手をあててみる。KNさんは「うん?」という感じで振り返って「あ、はまーさんが来た~」と言って、そのまま続ける。私の方が手にぬくもりを感じてきたら、KNさんも「あ、出てるよ~」と言う。その光景をMZさんが見てしきりに「ふ~ん、わからん」と言っている。MTさんが「気ですよ、気」と隣で言っている。KGさんの後に私もKNさんにやってもらう。今日は首がものすごく感じた。

昨日は寝付きが悪かった。1時間くらいかかったかしれない。昨日一日ばたばた慌ただしかったのと、寝る直前まで日記を書いたり頭や神経を使っていたせいかもしれない。どうも頭の中に次から次へと空想が浮かんで入眠を妨害する。

またOさんがつけた電気の明かりで目が覚めた。3日連続だ。閉鎖病棟には枕元の電気はなかったらしいが、あるからと言って夜中につけないでほしいなあ。看護婦にお願いして注意してもらおうかな。時計を見たら4:00だった。それからまた寝ようとしたが、眠れずに、結局4:30に起きてホールに出てきた。

喫煙所にはけっこうな人数が起きてきている。私も昔は早朝組の一人だった。Kさんとしばらく話をする。喫煙所には来たが喘息なので禁煙している、ということはKさんも知っていて「吸いたくならない?」と言うが、それほどでもない。自分の欲求を抑えることに慣れてしまっているのだろう、そう言う話をした。

そこから話は展開し、自分の「頭」と「心」の話になっていった。Kさんによると、Iさんの場合は「頭」で思っていることと「心」で感じていることがちぐはぐで、でも頭で考えていることは正しいので「心」を納得させないといけない、ということだそうだ。私と違うのは「心」で感じていることを自覚している点だ。私はフロイトの言う「エス」の領域、無意識レベルでの自分の「心」がわからなくなってしまっている。だけど少しずつ自分の潜在的な欲求、無意識に何とか目を向けようと、何かの行動に対して「これは超自我から与えられたものか」「これは本当にやりたくてやっているのか」そう言うことを少し意識している、という話をした。

ラジオ体操の前に今日1回目の吸入。これを毎日3回やるのか。ほんと、めんどい。ラジオ体操やっている間に咳と痰が出てきた。吸入をやることによって気管支が開き、痰が出るようだ。これは昨日まで知らなかったが、昨日も病院で吸入しているときに痰が出てきた。

昨日と同じバスで駅へ出る。今日は皮膚科へまず寄り、診察券を出して紙に名前を書き、「薬のみ(アゼプチン、プロトピック1本)」と書き添える。

電車に乗り、YK病院へ。おっと道を間違えてしまっていったん戻る。病院の近くにDoCoMoショップ発見。帰りに時間の余裕があればここで携帯を買って行こうかな。警察に盗難届を出すと割安になるが、1割くらいらしい。しかも、すぐに何かの紙をもらえるわけではなく、本庁まで行って盗難届の番号が発行されて、その番号だけでも電話連絡してもらって伝えればいいらしいのだが、何日か時間がかかるらしい。まあいいや。ここで買ってけ。

病院に着いて処置室へ。昨日の看護婦が「じゃあ点滴やります」と言う。あれ、吸入だけかと思ったのに、点滴もやるのか。「じゃあまた2時間半かかりますか」と言うと、「そうですね」と言う。その時点で9:30だったので、12:00までに病棟に戻るのはまず無理だ。外出届は12:00までで出している。「ちょっと電話かけてきていいですか」と言って病棟に電話を入れ、帰りは午後になる旨を伝える。

昨日と同じく点滴を2時間半ちょい。その間に吸入をやる。CDを聴きながら「アダルト・チルドレンと家族」を読み進める。やりながら半分以上読んでしまった。終わったら12:00を過ぎていた。暇をつぶすものを持ってきてなかったらとても退屈していたところだろう。

点滴前に会計カードを出しておいたので、会計はすぐに済ませ、薬局で吸入器用の器具を受け取る。箱積みしておいて、必要な人は持っていくようになっているようだが、どうして誰も説明してくれなかったのか。内科処置室の看護婦もよくわかってなかったようだ。それにしても、昨日気づいたが、この病院は「お薬の説明」の紙をくれない。今ではほとんどの病院が詳しい説明をくれるのに。こんなに大きな病院で薬の説明をくれないってのは、どういうことだろう。次回診察時に聞いてみよう。

病院を出て、腹が減ったのでとりあえずカレー屋に入る。昼食後、その足でDoCoMoショップへ行き、携帯を紛失して機種変したい旨を話す。機種はもう決めてあるのだが、警察に紛失届を出すとどれくらい安くなるか聞いたら、紛失届がないと定価になり4万円を超えるが、紛失届があると通常の機種変更の30,800円くらいだという。そんなに違うのならそれは無視できない。ちょうど病院に行く途中に道を間違えたときに運良く警察署を見つけた。そこへ行って届けを出してからまた来ます、と言っていったんショップを後にする。

警察での紛失届の手続きは10分そこらだった。紛失届けの受理番号が書かれた紙を持って再びDoCoMoショップへ行く。そこで携帯の機種変更手続きと、ついでに「料金明細サービス」というのも申し込む。月額100円で、何月何日の何時何分から何分間どの番号へかけたかわかる明細だ。携帯とP-in Comp@ctの両方申し込んだ。これでちょっとは携帯の料金も詳しく把握できるだろう。

病棟に戻り、外出届を返す。コード袋を出してもらってすぐに充電。昨日は充電できなかったのでかなりバッテリーが減っている。昼の吸入をやっていないや。病院でやったからいいのかな。でも医師の指示では一日三回となっているのでやった。

16:00になり夕薬を飲んだ後、リラックス体操。本当はコード袋を返さないといけないが、もう少し充電しておきたいのでそのままにする。今日は短めにして、16:40頃に充電を終えてコード袋を「すみません今日これ預け忘れてました」と何食わぬ顔をして預ける。その後病院で書いていた日記の続きを書き続ける。

夕食の後、日記の続きを書いてから18:00頃からココアをいれてホールに行く。しばらく卓球をやっているのを見ていた。その後、私とS君で試合をするが、今日は調子がいい。3試合か4試合かして全勝した。彼のバックからの横回転まじりのサーブもだんだん見切れるようになってきた。

その後、T君を特訓する。どんどんうまくなっていく。本当に教えたとおりに打ってくれるので、すごくいい球が返ってくる。これは上達しそうだ。

20:00になったので卓球台をしまい、みんなは薬を飲み、私は便通の回数だけ記録する。KNさんと目が合って「やりましょうか?」と言ってくれるので、畳のところでいつものごとく「気」を送ってもらった。今日は昨日ほど感じないかな、と思っていると、KNさんも「今日はあんまり出てないみたい」と言う。やはり自分でもわかるのだろう。

唯物論を主張するMZさんがそばに寄ってきて不思議そうに見ている。理系の私がこういう「気」というエネルギーを信じるのが不思議でたまらないそうだ。でも、確かに私は「気」というか「エネルギー」を感じるし、やってもらった後は体が軽くなっているのを感じる。「それで何か感じるのかね」そう尋ねるので「はい感じます」ときっぱり答える。「今、この辺が感じている」と自分で自分の背中を触ったら「あ、そうそうその辺」とKNさんが答える。「下に降りてきた?」と聞くと「うん、今一番下の方」と答える。そのやり取りを見てMZさんはしきりに「ほ~、へ~、う~ん」と不思議がっている。

KNさんにやってもらった後、喘息の薬を2錠飲み、続いて夜の吸入。今回から病院でもらってきた「ブリスター」と2つやらないといけない。う~ん、ますますめんどくさいぞう。はぁ。これも運命と思って受け入れなければならんか。やった後、吸入器を洗わないといけない。これもめんどい。この日記をずっと書いているうちに20:40になってしまった。今から歯磨きして、ついでに洗おうっと。

昨夜は寝付きはよかったと思う。そこそこ熟睡もしたと思うが、またもやOさんが電気をつけたときに目が覚めてしまった。3:00だった。その後なかなか寝付けないなと思ったがいつの間にか眠っていたようで、次に目を覚ましたときに時計を見ると4:30だった。その後は浅い眠りが続いていたようで、ざわざわするな、と思ったら5:30だった。洗面所が開いたのだ。その後また浅い眠りに入り、6:00の起床のアナウンスで起きて、「目覚めのヨーガ」を軽くやって起き出し、洗面に行く。

寝ている間は喘息の発作は起きなかったが、朝起きるとやはり咳が出る。MZさんが昨日寝る前に、くどくどと「タバコはやめた方がいいよ~」と繰り返す。一回言えばいいのに何度も何度も押しつけるようなものの言い方はちょっと腹が立つと。迷惑だ。しかしまあ、言うとおりタバコはやめた方がいいだろう。今日から禁煙しよう。どれだけもつだろうか。いつでもやめられると思っているうちにやめられなくなる、そういうものだというが、やめてみせる。

朝食後、コーヒーをいれた後、通院の準備をする。いつも皮膚科にいくときより一本早いバスで行こう。多少早く出してもらえることは主治医から了解済みだ。

I看護婦から外出届と紹介状を受け取って外出する。電車に乗ってYK病院へ。病院に着いたのは8:45頃だった。

新患の受付をしようとしたら、「呼吸器内科」というのが見あたらないので尋ねてみた。ちゃんと「呼吸器内科」はあるそうだが、ひっくるめて内科と書いているらしい。手続きをして、2階の内科診察室の前で待つ。かなり待つことを覚悟しないといけないだろう。

1時間ほどして中待合いに呼ばれる。思ったよりも早いな、と思ったが、それから診察室に呼ばれるまで、さらに45分くらいかかったか。うつ病で入院中で、最近になって喘息の発作が出るようになった旨を話す。えらくせわしない医者で、次から次へと「これが最新型の吸入器、これ使ってもらうから」「気管支拡張剤も使ってもらうから」詳しい説明をしてくれないので、必死に「それは発作が起きたときだけ使うものですか?」などと割り込んで尋ねる。「レントゲン撮って肺機能検査して血液検査と点滴と吸入」お坊さんがお経を唱えるかごとく暗唱しているせりふがよどみなく流れる感じであっという間に看護婦に指示を出す。

指示の通りレントゲンを撮り、肺機能検査を前もやったばかりだがまたやり、結果を持って戻って来て渡す。今度は「内科処置室」と書いた部屋の前で待つ。

名前を呼ばれて処置室の中に入る。蓋付きの試験管のようなものを渡されて「これに痰を取ってください」なぬ、痰を取る?そんなにすぐに出るもんか。と思いつつ、試しにトイレの中で思いっきり咳き込んでみたら、少し出たのでそれを繰り返す。ほとんど唾液だが多少は混じっているだろう。これでいいのかなぁと思ったが、看護婦がそれを見て「あら結構出たじゃない」と言って持っていく。

その後、採血があって、その刺した針でそのまま点滴をされる。2本あって、「1時間半と1時間だから、2時間半ね」と言われる。げげ、そんなに時間がかかるのか。ちょっとショックを受ける。ショックを受けたところでどうにもならないので開き直って本を取り出して読み出した。が、あまり頭に入らないので、いろいろ周りを観察したり、CDを取り出して聴いたりする。

点滴をやっている最中に吸入器の説明を受ける。2種類の吸入器を使わなければならないようだ。一日2回の方はブリスターという器具、3回の方はインスパイアイースという器具。これから毎日吸入をかかさずやらないといけない。めんどくさそうだ。

2時間半を10分オーバーしてようやく点滴が終わり、再び診察待ち。10番診察室の受付に「点滴終わりました」と声をかけ、中待合いで待つ。が、30分たってもまだ呼ばれない。今は14:45。この調子じゃ皮膚科に行かずとも16:00までに戻れないなぁ。

中待合いの張り紙を見ると、「ただいま2時間~2時間半待ち」と書いてある。なんだって、みんなそんなに待たされているのか。「風邪がはやっているため、初診の方や他院からの紹介の患者が増えているため、ご了承ください」とのこと。うむむ、そうなのか。他の張り紙は、今日の10番診察室の担当であるN医師が書いた「最近自分が人気高いので混んでてごめん」みたいなことを書いている。人気高い、とは書いてないがそういうニュアンスで書いてある。どうやらこの医師はこの病院の内科医長らしい。

ようやく名前が呼ばれ、あわただしく診察が進む。肺のレントゲンには問題はないが、肺機能の方は吐くときの換気量が通常の人よりも少なく、グラフでは喘息特有のカーブが見られる。1ヶ月ちょい前に入院している病院でやったときは問題なかったのだが。とりあえず明日の午前中にまた吸入に来ること、2週間後に予約を入れておくので来ること、それまでは吸入器を出すので指示通り吸入すること、苦しくなったらその先生は火曜日も診察しているので来てくださいということをあわただしく告げられる。

ようやく会計に行ってクリアケースに入った書類一式を出し、病棟に電話して16:00までに戻れそうにないことを告げる。そして、明日も来てくださいと言われたが当然外出届は出してない、との旨を告げると、帰ってきてから出せばいいとのこと。

会計を済ませ、ようやく薬を受け取って病院を出たのは15:15頃だったか。とにかく腹が減った。駅前のハンバーガーショップで遅い昼食を食べる。夕食の17:00まで1時間半しかない。

電車で戻ってきて、一応皮膚科を覗いてみたら超満員だったので、明日の朝にしようと思って後にする。明日は吸入だけなので朝早く行く必要もない。朝一番に皮膚科に寄って薬だけ出してもらい、その足でYK病院に行こう。

バスが行ってしまったところなので、15分くらい駅ビルの上の本屋で時間をつぶし、バスに乗る。いつもならタバコを吸うところだが、今日から禁煙だ。がまんがまん。多分けっこうがまんできるのでは、という気がする。

バスで戻ってくると、16:40くらいだった。「ただいま~」と言って外出届を返し、もらってきた薬をT看護婦と一緒にチェックする。「あら、メプチンエアーじゃない」「テオドール、これが効くのよ」「フルタイドまであるじゃない」けっこう詳しいようだ。「あら、これの器具は?」あれ、2種類の吸入器のうち、1つは診察時に器具をもらって、それ用の薬「メプチンエアー」は薬の袋に入っていたが、もう1つの「ブリスター」というタイプの吸入器は、「フルタイド」という薬とそれ用の器具の使い方の紙はあるものの、器具がない。どうやらもらい忘れた、というか向こうが渡し忘れたようだ。まあいいや、明日も吸入に行くのでそのときもらって来よう。吸入は食前がいいと言われたのでさっそく吸入する。えら~いめんどくさいぞ~。これを毎日朝昼晩やるのかぁ。それに朝晩はもう一種類の吸入もやらなきゃならない。はあ、一生ものなのかなあ。

その後もばたばたしていた。すぐに夕食。それを食べ終えてアトピーの薬を飲む。婦長さんが「庶務に荷物が届いているから、今から取りに行く?」と言う。そうだ、さっき帰ってきたとき言われたけど暇がなかった。E看護婦が「夕方の薬飲んだ?」と聞いてくる。あ、飲んでなかった。急いで薬を飲み、庶務に行って荷物を取ってくる。昨日電話して頼んでおいたコートとパジャマだ。インスタントコーヒーと、スティック状のココアとカフェオレも入っていた。

荷物を整理し、タバコは全部S君にあげた。MZさんが話しかけてきて中断したが適当にあしらう。

ホールへ出ていくと、T君が卓球している。彼が卓球しているのを見るのは珍しい、というかはじめてかな?前にも一回あったかな?相手がS君からKさんに代わったが、すぐに私に代わってもらった。初心者を教えるのはやりがいがある。全くの素人らしいが、なかなか彼も若いだけあって飲み込みが早く、スポンジが水を吸収するがごとくめきめき上達していった。うん、教えがいのある素材だ。自分が教えてちゃんとうまくなってくれるととても嬉しい。

20:00になったので卓球はおしまい。そのままラケットのメンテをして部屋に戻りかけたときにKGさんが「はまーさん、やりましょうか?」と声をかけてくれたので、KGさんにマッサージをしてもらう。最近卓球のコーチをする代わりにKGさんにマッサージを、KNさんに気功をやってもらうことが多くなってきた。今日は肩はあまり凝ってなく、腰の方が凝っているそうだ。卓球をやったから肩はほぐれているが、前傾姿勢だったので腰に負担がかかっていたのだろうか。

続けてKNさんに「気」を送ってもらうが、不思議なことに何か「感触」を感じる。ただ「温かい」だけでなく、何かが触れているような、それも固体でなくて、なんだろう、なにかふんわりしたものが寄り添っているようなものが。不思議なことに首の後ろに手をあててもらっているときに、肩胛骨に辺りに触感を感じた。なぜだろう。エネルギーが降りてきて悪いところに作用しているのだろうか。背骨の真ん中辺が相変わらず「冷たい感じがする」らしい。リラックス体操をやっているときにじんじんする箇所だ。KNさんは悪いところが冷たく感じるらしい。それがぴたりと当たっているから不思議なものだ。

就寝準備の後、日記の続きを書こうとしたらMZさんが話しかけてきて進まないので、ホールに出てきて日記の続きを書く。とかやっているうちに20:55。もう寝なきゃ。

昨日はよく眠れなかった。まず寝付きが悪く、22:00の巡視のときにもまだ眠りに入ってなかったのを覚えている。もう少ししてからまだ眠れなかったら久々に追加眠剤をもらいに行こうかと思った。が、そのうちに眠りに入った。喘息の発作が出るかもしれないという不安感があったためだろうか。アトピーは少しひどくなってかゆかった。その後、何度か目を覚ましたが、眠りは深かったと思う。熟睡感を感じて目が覚め、時計を見ると3:00だった。その後また寝たがOさんが枕元の電気をつけたので目を覚ましてしまった。また寝ようと思ったら、今度はS君が電気をつけて、それから眠れなくなってしまった。喉が乾いたのでホールに出てきてペットボトルのお茶を飲み、タバコを一服吸う。もう一度寝ようと思って病室に戻る途中、夜勤のN看護士に「今日はひゅーひゅー言ってませんでした?」と聞くと「言ってなかったよ。もう大丈夫」と暖かい言葉をかけてくれた。

病室に戻って再び寝ようとしたが、ぜんぜん寝付けなかった。Oさんがまた電気をつけてまぶしい。結局5:15頃、また起きてきてホールに出てきた。ナース室の前の明かりの元で日記をつける。N看護士に「部屋でゆっくり本読んだり日記書こうとしても、MZさんが話しかけてきて止まらないんで困ってるんですよ」とさりげなく訴える。

喫煙所でOさんに「MZさんってよく喋りますよね」と話すと「あの人はちくりもあるから。閉鎖病棟でも携帯とかライターとか隠し持っている人はちくられた。やな人と一緒に来ちゃったな」と言っている。それはやばい。「あまり関わり合いにならないようにした方がいいですよ」Oさんはそう言う。

Y看護婦が病室に来たときに、喘息は大丈夫だったけどアトピーが出てかゆかった、と告げる。かいて血がにじんだシーツを見せる。その後朝の薬をもらうときにもN看護士に「喘息は大丈夫だったけどアトピーが出たんですよ」と話す。N看護士は「そうなんだよね、どっちかに出るんだよね」と言う。

もう水曜日か。今週のカウンセリングでしょっぱなに「一週間は長いですか?」と聞かれたことを思い出す。「一週間は短いけど、一日は長いです」と答えたのを思い出す。「今日はシーツ交換か、この間やったばかりなのに」という感じがする、そう言った。まさに今日シーツ交換だが、ほんとこないだやったばかりという気がする。ちゃっちゃと終わらせる。

その後はしばらくCDを聴きながら横になる。9:00頃起きて売店に行き、ペットボトルのお茶を買ってきて、病棟から家に電話をかけた。父親から母親へ取り次いで、さらにテレビの音を小さくするから、とか言って待たされているうちにどんどんテレカが減っていく。いったん切ってコレクトコールでかけたら話し中だった。コールバックしてるな、と思ったらほどなくしてナース室にいた看護婦さんが受けたようで、私が待ちかまえてましたというように受話器を受け取る。今年実家に帰っていたときに置いてきたコートを送ってもらうように頼んだ。他に置いていったものはないか聞くと、探しても部屋に見つからなかった緑のパジャマがあるという。そうか実家に置いていったんだった。その2つだけ送ってくれと頼む。喘息の発作が出て、専門の病院に行くことになったことや、その他今の状況も簡単に伝える。今日は比較的穏やかに話ができた。こちらの精神状態が安定しているときにかける分にはよさそうだ。

環境整備でベッドの周り、床頭台、窓を拭く。その後はぶらぶらしたり音楽を聴いたり、「心のメッセージを聴く」を読んだりした。明日に喘息治療で行ってみようと思っているK病院へ電話して行き方を聞いた。

Oさんから「○○周辺病院ランキング」という本を借りて、改めて呼吸器系の病院を調べてみた。病名別にお勧めの病院が載っているが、K病院は喘息では載ってない。医師の出身大学別の系列も載っているおもしろい本だが、この病院の系列も近くにはない。いろいろ考えて、前に本屋で調べたYK病院かYC病院のどちらかにしようか、と思った。YC病院は少し遠いが、NさんによるとYK病院は駅から歩けるらしい。そこが一番近いので、とりあえずそこでいいか。

「心のメッセージを聴く」を読み進める。前半は「カウンセリング・マインド」を含めたカウンセリングの話。後半からは自分の心の中の「実感」、この章からは「フェルト・センス」と言ってるものを引き出すための「フォーカシング」の技法の紹介。これを読んでいる途中だが、これは自分でできるものなのだろうか。これで自分の「無意識」がわかるのだろうか。自分が本当は何をどうしたいのか、少しでもわかるのだろうか。まだ読んでいる途中だが、とりあえず最後まで読んでみよう。

体重測定があった。62.0kgだった。先月が確か64.2kgだった。一ヶ月で2.2kg減ったのか。最近は風邪をひいてエアロバイクもあまりやってないのに、減り方が早くなっている。

リラックス体操をやっている間に主治医が来たので面接する。喘息の件を伝え、明日YK病院に行ってみるつもりだと言って紹介状を書いてもらった。ただ、初診だと早く行った方がいいかもしれないですね、と私が言うと、それはそうですね、ということだったので、明日は皮膚科だけにしようか、と思った。が、外出届の件でA看護婦と話をしているときに、喘息の方が優先で、YK病院に先に行きなさい、皮膚科は午後もやってるから、そう言われた。そう言えばそうだ。

いつの間にか眠ってしまった。20:00前に起きた。と思ったら突然の喘息発作。まだこないだの夜中よりは軽い方だ。咳がひどい。やはりこれは喘息最優先だ。これを書いている今もひゅーひゅー言っている。

20:25。着替えてはを磨いてきた。就寝準備完了。後は薬を飲んで寝るだけだ。まだ少しひゅーひゅー言っている。