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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年12月8日

昨日は久々に追加眠剤をもらった。3ヶ月ぶりくらいだろうか。最近睡眠が不安定になってきている。寝付きが悪くなってきているとは思っていたが、昨日もまた寝付けず、ぜんぜん眠気が来ないなあと思って時計を見ると22:40をすでにまわっていた。また22:00くらいだと思っていたのに、もうこんなに時間がたったのか、とびっくりした。最近入ったMZさんや消灯後もOさんがごそごそしたり電気をつけたりして、それが気になっているが、それだけが原因ではあるまい。MZさんが電気をつけてまぶしかったので、久しぶりにアイマスクをした。Oさんが3日連続で夜中に電気をつけてそのたびに目が覚たので、その自己防衛もある。Oさんは就寝時間の後も10分くらいごそごそやっては何かぼりぼり食べていた。21:00まわったら静かにしてほしいよ、ほんと。

22:40過ぎに追加眠剤をもらって飲む。I看護婦も「珍しいよねえ」と言う。「昨日から喘息の薬飲んでるんだけど、関係あるのかなあ」と言うと「あんまり関係ないと思うけど。カフェイン系が入っているのなら別だけど」答えた。

その後再びベッドに入るが、アイマスクが窮屈で圧迫していたのが原因かも、と思ってはずした。ほどなくして23:00の巡視が来たのは覚えている。久々に音楽でも聴いていれば寝れるかも、と思ってCDをかけてみた。中に入っているのは昨日から聴いているFlying Picketsだ。するといつの間にか眠ってしまったらしい。目が覚めたらまだCDがかかっていたので、ありゃ、眠ったはいいが数十分で目が覚めたかな、と思った。が、時計をみると3:00。ああ、CDプレーヤーがリピートモードになっていたのだ。CDを止め、再び寝る。

5:00の巡視のときのT看護婦の懐中電灯の明かりで目を覚まし、それからあまり眠れそうになかったのでホールに出てきた。今は5:15。ナース室の前の明かりでこれを書いている。昨日も4:00にOさんがつけた明かりで目が覚めて起きてきた。睡眠障害が少し悪化しているのは事実だ。最初の頃は「波がありますから」と主治医も言っていた。が、それも落ち着いてずっと睡眠に関してはいい傾向を保っていたのに。眠剤が残るので減らしてもらったのはいつだったか。それから少しの間不安定になったが、また安定してつい最近まで睡眠良好だったのだがなぁ。

お湯が沸いたのでスティック状のカフェオレをいれ、喫煙所で飲みながら話をする。ここにいても喫煙欲求は出ない。禁煙3日目だが、そもそも「習慣的に」吸っていただけで、体がニコチン中毒になっているわけではないようだ。それとも「喘息のために禁煙する」と決意したときから、自分の中の喫煙欲求を完全に超自我によって抑え込んでしまっているのか。そういう心の働きは今までの自分の生き方では慣れているからだろうか。

ラジオ体操の後、朝の薬を飲んで2種類の吸入。早く慣れなければ。その後朝食を摂り、自己管理になっているアトピーと喘息の薬を飲んだ後、いつものようにドリッパーでコーヒーをいれて飲む。

Jさんが昨日まで1人で入っていた2人部屋にHお婆さんが入ったことにS君が気づいた。「あ、Hお婆さんここに移ったんだ」と言って「Jさん、昨日強制退院になったって」と言う。なんと、それは知らなかった。S君の話によると、冷蔵庫の人のものを勝手に飲み食いするとかで、それが見つかって主治医が呼ばれ、そのまま強制退院になったらしい。彼は、家が火事になってないか心配になっては電話をかけ、呼び出し音を聞けば安心して受話器を置く、というのを一日100回くらい繰り返す、という脅迫神経症だと聞いていたが、それだけではなかったのか。盗癖のある人は閉鎖病棟ではざらにいて、もうみんなわかっているが看護婦もほったらかしらしい。こちらの方がある意味厳しいのだろう。ある程度自由にさせておくが、おかしいところがあれば放り出す。開放病棟だからかな。閉鎖病棟だと、おかしいところがあるのが当たり前なので閉じこめておく、という発想なのだろうか。

13:30からN看護士がみんなを集めてソフトボールをやった。今日は人数が多く、12人もいたのでフリーバッティングでなくチームに分かれて試合をした。三角ベースで、キャッチャーは攻撃側から出してけっこう白熱した試合になった。徹底した打撃戦で、5回までやって17-22で負けてしまった。うちは先攻だったが、最初はIさんがピッチャーをやっていて、途中から私がピッチャー交代した。最初はなかなか勘が戻らなかったが、戻ってきたらいい球が入るようになったものの、ぼこすか打たれた。でも天気もよかったし、思い切り体を動かすのは気持ちよかった。とても気分爽快だ。太股がぱんぱんに痛くなった。終わったら14:45頃だったかな。

15:00からシャワーを浴び、その後ペットボトルのお茶をごくごく飲む。今朝買ってきたのにもう残り少ない。夜に卓球でもしたら足りなくなるな、と思って自販機まで買いに行った。買いに行く途中不思議な光景を目にした。玄関を出て渡り廊下へ行くまでの廊下、右側でどこかのおじいさんが立ち小便をしている。なんでこんなところで?どこの病棟だ?うちの下の病棟とは思えない?不思議に思ってふっと目を左にやると、今度はカーテンを開け放した女性部屋で女の子が着替えている。上半身は紫か紺色のブラ一枚で、上着を着るところだ。斜め後ろから見えた。なんで一階で外から丸見えの部屋でカーテンも閉めずに堂々と着替えてるのか。まあ、目の保養はさせてもらったが、もうちょっと早くから見てればよかった。まさか下着まで取り替えてはいなかっただろうが。病棟に戻ってからKNさんにその話をしたら、「いいものと悪いものいっぺんに見ちゃったね」と言われた。うん、「ふたつよいことさてないものよ」かな。

16:00からリラックス体操し、自律訓練法をやるが、どうしてもやっている最中に雑念が頭に浮かんでは消えていく。自分の意図しない雑念が、本当にノイズのように、あるいは夢を見ているかのように入ってくる。自分で意図しない空想が頭の中で繰り広げられるのはどういうことだろう。自己催眠状態に入って、そのまま夢を見始めているのだろうか。

夕食後は18:30までCDを聴く。トライトーンの「アカペラJ-POPクリスマス」もうちょうどいいシーズンだ。その後はホールに行ってココアをいれて飲む。FさんとIさんが卓球をやっている。

20:00になり、病室に引き上げる。汗を拭いて着替えている途中、そうだ食後のアゼプチンを飲んでなかったと思いだし、アゼプチンとスピロペント、テオドールを飲む。自己管理の薬も増えてややこしい。再び病室に引き上げてこれを書いている。まだ少し体が火照っている。今日もKNさんは「気」を送ってくれるかな。

ホールへ行くとちょうどKNさんがKGさんに「気」を送っているところだった。その後ろから私がKNさんの頭の横に手をあててみる。KNさんは「うん?」という感じで振り返って「あ、はまーさんが来た~」と言って、そのまま続ける。私の方が手にぬくもりを感じてきたら、KNさんも「あ、出てるよ~」と言う。その光景をMZさんが見てしきりに「ふ~ん、わからん」と言っている。MTさんが「気ですよ、気」と隣で言っている。KGさんの後に私もKNさんにやってもらう。今日は首がものすごく感じた。