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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年9月27日

う~ん、眠いぞ頭がぼ~っとしてるぞ~。5:30くらいから目は覚めてたが、しゃっきり起きることができずにそのままベッドの中にいて、6:00の起床の放送がかかってもすぐには起きられず、6:05頃にやっと起きてきた。別に鬱ではない。ただ眠いだけだ。洗面してもコーヒーを飲んでもラジオ体操をしてもまだ何となく眠い。眠剤が残っているのか?それにしては夜中に2,3回目が覚めた。時間はチェックしなかったが、中途覚醒は続いている。夜中に目が覚めなかったことは入院してから一度もない。中途覚醒があるというのは、眠剤の効果がそこで切れているのだろうか。まあ、朝寝ぼけてるけどちゃんと起きてるし、それは普通の人と同じかもしれない。

朝食をはさんで、私よりも軽いけど、やはりうつ病を抱えた友達からのメールに返事を書く。一週間以上も返事を出すのを忘れていた。彼女は月に2,3回休んでしまうものの、なんとか職場にいっているようだ。無理をしないといいが。

今日は8時に病棟を出て皮膚科に行く。バス停まで行くのに近道をしようとしてグランドを周回する道を通らずにグランドを横切って行ったら、その道に出ずに山の中の仕事道に入っていってしまった。まあいいや時間に余裕はあるし、そのうち普通の道に出るだろうと思って歩いていたら、以前に聞いた「音楽堂」なるものを発見した。そうか、ここにあったのか。石造りのちょっとした舞台と十数人も座ればいっぱいの観客席。ここで何かコンサートできないかな。オカリナの練習をするにはうってつけかもしれない。

皮膚科は、建前上は8:30受付開始で9:00診察開始だが、ちょうど8:30に着いたところ、すでに開いていてたくさんの人がすでに待合室にいる。診察券を入れ、「来た順番通りに診察しますので、お名前をお書きください」と書かれた紙に名前を書く。私はもう診察の必要はなく、薬だけもらえばいいので「飲み薬のみ」と付け加える。

バスに乗って病棟に戻ると、ちょうど9:30で体育館レクにみんな出発するところだった。今日はちょっと人数が少なく、前半のドッヂボールはあっけなく終わってしまった。そして後半は、なんと「フォークダンス」だった。10月10日に「運動会」があるそうだが、それに向けての練習らしい。「マイムマイム」と「オクラホマミキサー」を踊る。実は「マイムマイム」は私ははじめてやるのでステップがわからなかった。そういうMIMEはRFCで定義されていないので私は理解できない。いやそうではなくて「パントマイム」なら多少できるのだが…。でも簡単なのですぐに覚えられたが、これがどうして、ずっと続けてやっていると結構疲れる。改めて子供の頃は体力があったんだなぁと実感する。「オクラホマミキサー」はみんなうろ覚えで、しかも人数が少なくて2重の輪になるのが難しく、なんかてんでばらばらだった。この歳になってフォークダンスをやるとは思わなかったが、やってみると結構楽しかった。

週刊アスキーを読んでると、100GBのHDDで29,500円というものが紹介されていた。この急速な大容量化はなんなんだ。100GBもあって何に使うんだろう。そういやHDD内蔵テレビなんてのが発売されているが、あれみたいに「PCでビデオ録画」なんかをやっちゃう日が来るんだろうか。

Kさんが退院の準備で荷物の整理をしている。余っている箱ティッシュと電池をもらった。Hさんは荷物の整理が終わっているようで、大きなバッグが置いてある。2人とも同時にいなくなってしまうのは寂しい。

KさんとHさんをみんなで見送りに行った。Hさんは近くに住んでいるので自転車で帰っていった。その後Kさんをバス停まで見送った。いい人ばかり退院していく。と言うか、ここの病棟はいい人ばかりだ。「今はここ穏やかでいいね」誰かが以前に言った言葉だ。その人が前に入院していたときは、「仕切り屋」みたいな性格の人がいて、ちょっと雰囲気が悪かったらしい。今はこの病棟はとてもなごやからしい。

見送りの帰りに売店によると「今日の健康」という雑誌に眠剤の解説や、商品名で眠剤の種類を分類している記事があったので買った。私は財布を持ってなかったが、他の人も読みたいというので、じゃあみんなで回し読みしましょう、ということで他の人がお金を払った。

2人と入れ替わりで、私と同じ病室に新しい患者が緊急入院してきた。緊急入院というと、普通は閉鎖病棟に入るような気がする。外来で来てそのまま帰らせずに入院させるらしいが、それは「措置入院」ではなく「任意入院」なのだろうか。「措置入院」だったら間違いなく閉鎖病棟行きだが、そうでないと言うことは任意入院なのだろう。それでもって緊急性を要するというのは、どういうことなのかよくわからない。

テレビを見ていると、「オータムジャンボ宝くじ」なるものが発売されたらしい。なになに、またジャンボ宝くじが増えたのか。う~ん、また買ってしまいそう。宝くじは私がやる唯一の「ギャンブル」だ。まあ、「ギャンブル」とはちょっと違うんだろうけど。負け続けて金をつぎ込む、ということはなく、1年に何回、1回にいくら、と決めてやっているので「依存症」ではない、うん。「夢を買う」くらいの楽しみはあってもいいだろう。

情報セキュリティアドミニストレータの参考書を読み進める。暗号、認証関係のところだけでもかなりの量だった。なんかものすごく複雑で、暗号化した署名をつけた本文をさらに暗号化して…、とそこまでやらないといけない世の中なんだなぁ。そしてその次の章「情報セキュリティ対策の全体像」に入る。まだ読んでいる途中だが、私にとっては常識のことばかりなのでさくさく読んでいく。

新しく入ったWさんは高校の教師らしい。同室のRさんが「あ、お久しぶりです」と言っていたので、はじめての入院ではないらしい。長髪で髭を伸ばしていて、一見して美術の先生かな?と思ったら、奥さんとの会話で「絵の搬入がどうのこの」と言っていたので、どうやらその通りらしい。緊急入院しただけあって、ずっと寝ている。

依存症の本を読み終える。世の中には様々な依存症があるが、病気として認識されているのはごく僅かであること、自分は依存症に陥りやすいタイプであること、依存症にならないように注意することなどが学べた。「依存症にならないように注意すること」は、ほとんど「うつ病にならないように注意すること」と同じだ。

先週から今週にかけて鬱の波が多少あったが、昨日今日は落ち着いている。この状態が持続できればいいのだが、次の日曜日に久々に歌の練習に出るために外泊するので、そこでまた調子を崩さなければいいが。久々の外泊だが、以前よりストレス耐性はできているだろうか?

外泊していたKさんが帰ってきて話をする。退院は10月15日の予定だそうだ。O嬢も同じ日に退院するらしい。Mちゃんは今日から4泊の外泊に出ており、それが成功すれば退院だと言っていた。この間も2泊して、それが成功すれば退院だとか言っていたが、もう少し様子を見ることになったのだろうか。外泊の成功、それはうつ病の場合はうつ状態に陥らなかったり、鬱が出なくても私みたいにストレスでやられたりしなかったり、Mちゃんの場合は不安から来るリストカットをしないことを意味する。アルコール依存症患者の場合はもちろん「飲酒しないこと」である。

読むのを中断していた「アダルト・チャイルドが自分と向きあう本」の続きを読み出す。この本は、ただ読むだけでなく、その中に出てくる「ワーク」をやっていかなくてはならない。その中の「原家族ワーク」で以前私は落ちてしまった。このワークをちゃんとやるには、自助グループなりカウンセラーなり、他の人とそのワークで出てきた感情をわかちあわなければならない。それがきっかけでカウンセリングをお願いしているのだが、心理の方からまだ返事は来ていない。とりあえず、「ワーク」自体はやらずに読むだけ読んでみる。まじめにやると、また落ちそうだ。

読み進めていくと、「自分の感情をありのままに受け止める」というために「日記をつける」というワークがあった。なんだ、これなら毎日やってるじゃないか。自分が感じたこと思ったこと、ありのままの自分をそこにさらけ出す。「感じたことが『正しいかどうか』を評価する必要はありません。この一日、たくさんのことを感じた自分をほめましょう。」そう書いてある。「自分をほめましょう」この本で何回も出てくるフレーズだ。ACは本来の自分の感情を押し殺して生きている。そして「自分がいけないんだ」というのが根底にある。自分をほめるのが下手なのだ。「あなたが悪いわけではない。もっと自分をほめていいんだよ」それがACである自分から自分「インナーチャイルド」へのメッセージだそうだ。

さらに読み進める。「親との関係を作り直す」実際の親との関係というより、自分の中で親に対して抱いている感情を再構築するようなイメージだ。「ワークを通じて親への怒りを感じても、それを直接親にぶつけてはいけない」う~ん、ワークを通じてではないが、この間ぶつけてしまったぞ。でも親は親で、家族に問題があること、それがどういう問題であるのかを認識してもらいたい。いったいどうすりゃいいのか。やっぱこの本を送ってみるかな。書き込みはなしで。

タイムリミットだ。現在8:50。一服してから眠剤を飲んで寝よう。