今日、ぬるぬるとお昼のワイドショーを見ていたら、先日亡くなった島倉千代子の告別式が中継されていた。それを見て思わず涙ぐんでしまった。最近涙もろい。
彼女は来年で芸能界デビュー60周年だったらしい。その記念の曲として、1年前から依頼していた曲を、今月の15日にレコーディングする予定だったのだが、それまで待てない、という本人の要望で、わざわざ自宅に機材を持ち込んでレコーディングしたとのこと。
最後の録音となったその「からたちの小径」という曲と、その録音後に島倉千代子が最後に残したメッセージが式の冒頭に流れたのだが、そのメッセージで、
「人生の最期に、素晴らしい、素晴らしい時間をありがとうございました」
と、弱々しい声で語っていた。
彼女はその3日後に亡くなった。
自分の死期がもう目の前にあることを、彼女はわかっていたのだろうか。わかるものなのだろうか。それとも、自分で決めるのだろうか。
「最後まで生きた」彼女は、多分幸せだったのだろう。